日銀、「不動産バブル」に警戒 低金利・節税対策で貸家に投資マネー流入

2017.1.17 11:06

 超低金利環境が続く中、不動産市場の一部に過熱を警戒するサインが出ている。日銀が16日開いた支店長会議では、複数の支店から、貸家の空室率の上昇や家賃の下落に関する報告があった。株や為替相場が激しく変動を繰り返す中、行き場を失った個人投資マネーが貸家経営に流れ込んでいる状況に「不動産バブル」を警戒する声も出ている。(米沢文)

 「貸家の供給圧力が強い中で、賃貸物件の入居率は全体としてみれば幾分低下しつつある。郊外などでは、築年数のたった物件を中心に入居率・家賃とも下落している」(本店)

 「このところ金融機関の審査が(貸家の)供給過剰感の強まりを意識してか、やや厳しくなってきたように感じている」(松江支店)

 日銀が同日公表したさくらリポートには、こんな声が盛り込まれた。

 国土交通省によると、昨年11月の住宅着工戸数は前年同月比6・7%増の約8万5千戸で、5カ月連続のプラス。牽引(けんいん)役の貸家は15・3%増の13カ月連続と増勢が続いている。

 背景には、日銀のマイナス金利政策導入に伴う住宅ローン金利のもう一段の低下に加え、住宅資金贈与の非課税制度がある。株や為替に投資するよりも、安定的に家賃収入を得ようと、貸家を始める投資家が増えた。将来の年金支給への不安から、若年層が資産形成のため低金利で賃貸用不動産を取得する動きもある。

 日銀によると、平成28年9月末の国内銀行の貸家業向け融資(アパートローン)の残高は前年より4・5%増の22兆224億円。特に海外で稼ぐことのできない地方銀行にとって、数少ない利益の源泉となっている。

 こうした中、金融庁は地銀のアパートローンの実態の把握に乗り出した。空室が増えて多額の債務を抱えるオーナーが出てこないように、銀行側のリスク管理体制に目を光らせている。

 貸家の需給について、宮野谷篤大阪支店長は16日の記者会見で「過熱感はない」としながらも、「節税目的で建設されているケースもあり、人口動態と合致していない」と警戒感をあらわにした。

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