この背景について、内閣府は、日本企業が新事業を生み出すより、既存事業改良のための研究開発に力を入れる傾向があると指摘。他の企業や大学のアイデア・技術を取り入れる「オープン・イノベーション」に消極的なことも挙げた。
研究開発投資は技術革新を生み出す“種”として、近年、国際的に重視されている。各国は、研究開発費を新たに「投資」として算入する新基準のGDPを採用しており、日本も28年7~9月期の改定値から対応した。
29年度予算案でも研究開発投資を重視。「潜在成長力を高めるため、科学技術とイノベーションが大切」(石原伸晃経済再生担当相)として、科学技術振興費を前年度比0・9%増となる1兆3045億円計上した。
課題は、企業の行動をどこまで変えられるかだ。明治安田生命保険の小玉祐一氏は「より生産性向上が期待できる分野へ企業が参入できるよう、政府は規制緩和を進めるべきだ」と指摘。政府が企業への発注時に最先端AI技術の使用を求めるなど「意識付けも重要」としている。(山口暢彦)