
GDP速報値を発表する中国国家統計局長=20日、北京(共同)【拡大】
【上海=河崎真澄】中国国家統計局は20日、物価変動の影響を除いた実質で2016年の国内総生産(GDP)が、前年に比べ6・7%増えたと発表した。1989年の天安門事件の影響で経済が落ち込んだ90年以来、26年ぶりとなる低い経済成長率。15年の6・9%から0・2ポイント鈍化した。
中国にとって16年は20年を最終年度とする「第13次5カ年計画」の初年度。16年の政府目標だった6・5~7・0%の成長は達成したといえる。だが、成長への寄与度では公共投資などの“官製経済”が過半。個人消費や企業活動など民間経済は成長牽引(けんいん)のパワーをもつには至っていない。
昨年の四半期ベースの成長率は1~3月期から7~9月期まで、3期連続で前年同期比6・7%とリーマン・ショックが直撃した09年1~3月期以来、7年ぶりの低い成長。ただ、10~12月期は6・8%とわずかに上昇の兆しをみせた。
一方、経済成長の足を引っ張っているのは、かつて中国の高度経済を支えた貿易だ。人件費高騰で製品の国際競争力を失いつつある輸出が低迷し、16年は輸出入を合わせた貿易総額が3兆6849億ドル(約420兆円)と前年比で6・8%も減った。15年は8・0%減っており、2年連続のマイナスという厳しさだ。
関係筋によると、中国政府は今年の成長率計画を前年比6・5%前後と、やや引き下げる方向で検討している。3月に開かれる全国人民代表大会(全人代=国会)で正式に決定する。