定員オーバーで閉まらぬエレベーター、水洗トイレで洗濯…真珠湾慰霊で見えた中華帝国の正体 (2/7ページ)

英エコノミスト誌(2015年8月21日号)の表紙
英エコノミスト誌(2015年8月21日号)の表紙【拡大】

  • 中国からの団体客らでにぎわう免税店=東京・銀座(宮川浩和撮影)
  • 真珠湾のアリゾナ記念館(奥)を訪れ、演説後に握手する安倍晋三首相(左)とオバマ米大統領=平成28年12月27日、米ハワイ州ホノルル市(代表撮影)
  • 安倍晋三首相とオバマ米大統領が慰霊に訪れた米真珠湾のアリゾナ記念館(手前)=ハワイ・オアフ島(鈴木健児撮影)

 まず「閉まらないエレベーター文化」。

 わが国では、オフィスビルのエレベーターで、上司やお年寄りはもちろん、同僚や顔見知り同士が降りる際、譲り合う場面に結構出くわす。IDカードで「ピッ」という電子音と共に通過する玄関の開閉ゲート前でも、鉢合わせになれば「お先にどうぞ」の仕草をし合う。若い人を含め、わが国では日常の光景だ。

 中国人観光客が今ほど多くなかったころ、交通機関で横入りをしてくるとの苦情をネットで見つけた。JR博多駅で列車を待っていると、列の真後ろに中国人家族がいたので、試しに一人半分ぐらいのスペースをあけてみた。すかさず、入られたので英語と手振りで注意すると渋々、元の位置に戻った。小学校低学年ぐらいのわが子の前で横入りしたのには驚いた。全ての中国人ではないのだろうが、「閉まらないエレベーター文化」は確かに、中国に根付いている。

 中国近代史では、中国共産党軍は真珠湾で奇襲された?

 さて、オバマ大統領は慰霊演説の中で、日本語を織り交ぜ「『オタガイノタメニ』を目指す」と語りかけた。その上で、戦艦ミズーリの艦長が自艦が攻撃された後、大日本帝國海軍のパイロットの遺体を日本国旗で包み、軍人としての尊厳をもって葬るように命じたこと。旗は米海軍の水兵が作ったことに、触れた。

 また、日本人パイロットとの交誼が実り、帝國海軍の攻撃で沈んだ米戦艦の真上に建つアリゾナ記念館で毎月、鎮魂ラッパを吹き、日米双方の戦没者に、1本ずつ2本のバラを手向けるラッパ手だった米退役海兵隊員の実話も紹介した。

 どの国にも「ジブンノタメ」だけを考える人はいるし、小欄だってともすれば…。ただ、中国のそれは、はるかに度を超す。まして、《共産党の一党独裁》+《台湾や尖閣諸島(沖縄県石垣市)などへの領土拡張&支配》+《カネ》という3大核心的利益の前には、ますます「中国だけのため」がエスカレートしていく。譲歩の余地は寸分もない。国家版「閉まらないエレベーター文化」が消滅しない限り、「日中友好」は夢物語だ。つまり「永遠の夢」なのである。

歴史の「ページ」は次々にめくられ、置いてけ堀にされているのは中国や韓国の方だ