
豊洲市場の移転問題で、記者会見する石原慎太郎元東京都知事=3日午後、東京・内幸町の日本記者クラブ【拡大】
豊洲市場の移転問題で、石原慎太郎・元東京都知事の記者会見が3日午後、東京都千代田区の日本記者クラブで行われた。石原氏は、会見を開いた理由について「都議会の調査特別委員会(百条委員会)の証人喚問まで待てない。座して死を待つつもりはない」と述べた。
石原氏は「私は当時の最高責任者として承諾した。責任は認める」とする一方、「やるべきことやらずに、ほったらかしにして補償などべらぼうなお金がかかっている責任は今の小池百合子都知事にある」などと述べた。
この後、石原氏の主張が記されたメモが事務局により読み上げられた。地下への盛り土がされていなかった問題については「具体的に判断した記憶はない。地下空間の問題と無関係だったことは(都の調査でも)明らかになっている」と説明した。また、豊洲市場の土地をめぐる売買契約について「逐一、報告を受けていない。土壌汚染は処理可能と説明を受けた。無理に土地を購入したことはない」とした。
メモ読み上げのあとの質疑で、石原氏は「(移転を)承認した議会にも責任がある。裁可をした私一人の責任というより、行政全体の責任。それを検証するのが本質を明かす術ではないか」と述べた。
また石原氏は豊洲市場への移転を決定した責任について「都庁全体の、行政の結論して、議会も含めて是とした。認可せざるを得なかった」とも説明した。