地方自治法に基づき調査に乗り出す
赤字解消策を探るため、市は昨年9月に観光協会と徳島新聞社の3者による協議会の設置を決め、観光協会に出席を呼びかけた。しかし、観光協会は「市長が議会で所信表明する当日朝に一方的に協議会設置を通知してきた。まずは観光協会で過去の検証、対応策を検討することにした」として、協議会に出席しなかった。
そこで市は損失補償する団体の予算の状況を把握するため、地方自治法に基づき昨年11月21、22日に観光協会の事務所で5年間の予算収支簿などの調査を実施。調査したのは遠藤市長が委託した弁護士や公認会計士、大学教授らで作る「阿波おどり事業特別会計の累積赤字の解消策等に関する調査団」で、今年2月5日に調査報告書を遠藤市長に提出した。
それによると、現金預金や貸付金などの資産を差し引いた阿波おどり事業特別会計の累積赤字は約4億2400万円。
阿波おどり事業の25~28年度の収益は有料演舞場、前夜祭、会期中に行われる「選抜阿波おどり」のチケット収入が約1億8600万~約1億9600万円。広告看板や協賛金などの収入が約3400万~約4400万円などとなっていた。
経費は約2億6600万~約2億8600万円で、主なものは演舞場の桟敷スタンド設置工事(約3500万~約3600万円)、照明・電飾の設置工事(約4400万~約4600万円)、警備費(約1900万~約2100万円)。このほか、案内看板や広告看板の製作費があった。
しかし25~27年度の収支に関する契約書、請求書などの一部が保管されておらず、調査団は「裏付け書類の提出を受けないまま精算(支払い)を行っており、不適正な会計処理だ」と指摘した。
一方、市による補助金は29年度は約7100万円で、内訳は阿波おどり事業のシャトルバスの運行や無料桟敷席の設営などに約2200万円。残る約4900万円は「阿波おどり会館」で行う公演の経費や観光協会の人件費に充てられていた。