海外情勢

政府の取引禁止に20万人超が反発 なぜ韓国人は「仮想通貨」が大好きなのか (3/5ページ)

 政府は「国内における取引全面禁止」を検討

 韓国の政府役人や警察・検察関係者たちは、仮想通貨がもたらす社会の混乱に大きな警戒感を示し始めている。今年1月には、法務部のパク・サンギ長官が「取引所の閉鎖までを視野に入れた規制案を検討している」と、強い語気で規制強化をほのめかした。詐欺被害などを根絶するために、国内における取引を全面的に禁止するよう強力に法整備を進めていくと示唆したのだ。

 だがこの動きには、待ったがかかった。国民から猛反発を受けたのだ。いかに詐欺事件が頻発しているとはいえ、韓国国民にとって仮想通貨は人生の一発逆転を狙える夢でもある。特に、出口のない就職難にあえぐ20~30代の若者たちの怒りはすさまじいものだった。パク長官が規制強化を口にした後、仮想通貨の価格が暴落したのだが、これを受けて韓国の若者たちはSNS上に部屋や家具を破壊した写真を掲載。狂ったようにその怒りの感情を拡散した。

 韓国には、20万人以上の国民が同意した場合、政府要人が方針を検討した上で返答を用意しなければならない「国民請願」という制度がある。今回、「<仮想通貨の規制反対>政府は国民たちにただの一度でも幸せな夢を見せてくれたことがあるか」という辛辣なタイトルの発議案は、その返答ラインをあっさり越えてしまった。

 韓国で20万人以上の支持を集めるのは、簡単なことではない。人口比で日本に置き換えるならば、50万人以上が賛同しなければならないことになる。過去に返答ラインを越えた発議案には、「青少年保護法廃止」「中絶罪廃止」など、国民的イシューがめじろ押しだ。いかに仮想通貨への国民的関心が高いか、うかがい知ることができるだろう。

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