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鳴り物入りの「ジュニアスマホ」 3児のパパが試してみた!

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鳴り物入りの「ジュニアスマホ」 3児のパパが試してみた!

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子供用ながら鮮明な画質で通信速度も速く、スクロールも滑らか。ストレスは感じなかった 【ためしてみました】

 業界初となる小、中学生らジュニア向けのスマートフォン(高機能携帯電話)として2月1日に鳴り物入りで発売したNTTドコモの「スマートフォン for ジュニア SH-05E」(以下、キッズスマホ)。生まれたときからデジタル機器が身近にある世代が満足し、なおか親も安心できる商品に仕上がっているのか。未だにスマホを持たない3児の父が、初心者と親という両方の視点から、話題のモデルをためしてみた。(佐久間修志)

 手に取ったキッズスマホは、女の子用のピンク。よく女児用のおもちゃにも使われているような素直な発色。ほかにブルーとホワイトの3種類があるという。

 幅が63ミリでメインディスプレーは4・1インチと、最近の大人用スマホよりも若干小ぶりで、小学校高学年くらいの子供の手にフィットしそうだ。角が丸くて、モノとしての危険度が低そうなのも親にとっては安心できる。

 小ぶりのディスプレーは最初、見にくいかと予想したが、実際に見ると、画質が鮮明なためか見にくさは感じない。画面をスクロールしてみると、かなりサクサク動く。

 ドコモの高速通信サービス「Xi(クロッシィ)」に対応するほか、端末自体もデュアルコアのCPUでかなり快適。自分の携帯(スマホではない)にかけてみると、音声もくっきりだ。子供はとかく言葉がはっきりしないときがあるので、聞き取りやすいのは助かる。

 カメラの実力も見てみよう。ホーム画面から、カメラのアイコンをタップすると、カメラ画面が起動する。2月6日の産経新聞に狙いを定め、カメラのアイコンをタップすると、カシャッという小気味良い音とともに、新聞紙面が撮影できた。再生すると、室内が暗かったためか、画質がやや荒くなったが、細かな文字までしっかり見える。

 正直、「ここまでの高性能が子供に必要だろうか」と、半ばやっかみにも似た疑問も沸くが、ドコモが子供用でも手を抜かずに、最新機種としての基本性能を高めていることは確認できた。

 次は、多くの親が関心を持つであろう、ネット社会から子供を守るセキュリティ性能を見てみる。ドコモによると、有害コンテンツのアクセスを制限するフィルタリング機能のほか、保護者がインターネットやSNS、メールなどの通信先や使用時間帯を制限できる機能もつけたという。

 早速、メールや電話などの設定を試してみるが、スマホ初心者の弱みで、設定画面にたどり着かない。電話で担当者に聞いてみて、ようやくたどりつく。「保護者設定」から「利用制限設定」をタップし、「電話・メール制限」で、「制限する」を選ぶ。これで、電話帳に登録された相手以外のSNSとメールは自動的に送受信ができなくなった。すごい。

 「アプリ制限」では、リストの中から選んだアプリの使用が制限される。「ブラウザ」を選べば、インターネット自体ができなくなる。私が気にしていたゲームなども制限対象に選べるため、子供がゲームばかりに夢中になることも防げそうだ。

 また、ネットが使える設定にしても、特定のURL付きのメールを拒否したりできる。「利用・通話時間制限」では、使用できる時間帯だけでなく、「1日1時間だけ」というような設定も可能だ。

 端末の画面に向かって右上部分には、もしものときの防犯ブザーボタンもついている。ブザーが鳴ったときに、自動的に登録した連絡先に通知される機能も備えており、試してみたら、5秒程度で設定した自分の携帯電話に着信があった。なかなかブザーの止め方が分からず、周囲からひんしゅくを買ったが、止めにくい方が安全的にはいい。

 基本性能の高さに加え、安全機能も充実。あとは、安全機能を設定する親がスマホに詳しければ申し分ないのだろう。ただ、私のようにスマホに弱い親もたくさんいるので、それを踏まえたジュニア向けモデルもラインナップに加えてもらえればと思った。

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