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出版界にも「アベノミクス」効果 マネー誌に思わぬ“特需”

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出版界にも「アベノミクス」効果 マネー誌に思わぬ“特需”

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マネー情報誌などが並ぶ三省堂書店神保町本店の雑誌売り場=8日、東京都千代田区  大胆な金融緩和などを柱とする経済政策「アベノミクス」への期待を背景に円安・株高が続く中、投資家向けのマネー情報誌が思わぬ“特需”に沸いている。専門誌のなかには最新号が完売したケースもあり、スマートフォン(高機能携帯電話)の普及が逆風となり、部数減に頭を悩ませる雑誌業界にも、投資熱の高まりが波及している。

 発行部数12万部と月刊マネー情報誌で最大の「ダイヤモンド・ザイ」(ダイヤモンド社)は「2013年の最強日本株番付」を特集した最新の3月号が売り切れる書店が続出している。

 「新内閣の発足が株式市場の転換点になり、年明けから雑誌の売り上げも伸びたが、予想を超えていた」とうれしい悲鳴。会社の業績予想などを掲載する季刊誌の「会社四季報」(東洋経済新報社)も、新春号の実売部数が前号比で5割増と絶好調だ。

 月刊誌では、「アベノミクスで爆騰!300円株150銘柄」を打ちだした「ネットマネー」(産経新聞出版)3月号が、平成18年3月の創刊以来、初めて完売した。

 「4月号は発行部数を大幅に増やし、需要増に対応する」(同社)方針だ。同じく月刊の「日経マネー」(日経BP社)も1~3月号の実売部数が、昨年10~12月号に比べて約6割増加した。

 東京株式市場の日経平均株価は今月6日、平成22年4月につけたリーマン・ショック後の高値を更新。上昇相場が続く株式市場に個人投資家の関心が集まっており、一般週刊誌でも「週刊現代」(講談社)や「週刊文春」(文芸春秋)が巻頭で「アベノミクス」や投資ノウハウについて相次いで特集。相場回復に合わせて、今後も投資情報の話題が誌面をにぎわすことが増えそうだ。

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