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ビール大手、新ジャンルで明暗 2012年12月期は全社が増収確保

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ビール大手、新ジャンルで明暗 2012年12月期は全社が増収確保

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大手2社のビール類シェア  国内ビール大手4社の2012年12月期連結決算が14日出そろった。売上高は国内外でのM&A(企業の合併・買収)や海外事業の拡大などが寄与し、全社が増収を確保した。

 ただ主力の国内酒類事業では、第3のビールなど新ジャンルに力を入れたアサヒグループホールディングス(HD)とサントリーHDが業績を拡大したが、この分野で出遅れたキリンHDが売り上げを落とし、サッポロHDも営業利益が伸び悩むなど戦略で明暗を分けた。

 「中長期的なブランドの育成や新たなカテゴリーの開発がおろそかになっていた」。同日に決算発表したキリンHDの三宅占二社長は、国内事業の落ち込み要因についてこう説明した。キリンHDの国内酒類売上高は前期比1.9%減の8518億円、営業利益も10.2%減の633億円とそれぞれ減少。キリンHDは酒類の落ち込みを、特定保健用食品の「メッツコーラ」のヒットに代表される、好調な飲料事業でカバーする構え。とはいえ三宅社長は「今後は総合飲料の発想で、3年かけて増収増益にする」と慎重な姿勢を示す。

 サッポロHDは国内酒類の営業利益も前期比19.2%減と大幅な減益。「積極的に販売促進費を投じたが、ビール類や清涼飲料の販売が振るわなかった」(上條努社長)と反省する。

 一方、低価格のRTD(缶チューハイなどの低アルコール飲料)の新商品に力を入れたサントリーHDやアサヒグループHDの業績は堅調に推移。

 第3のビール「金麦」などが好調だったサントリーHDは、国内のビール・スピリッツの売上高は前期比4.9%増。「アサヒドライゼロ」を投入したアサヒグループHDは酒類事業の売上高を0.2%増の9440億円、営業利益を12.2%増の1133億円と伸ばした。各社は今後、定番ブランドの強化や生産効率の向上で、利益率改善に力を入れる。

 ≪ビール大手4社の2012年12月期連結決算≫

  企業名          売上高        営業利益       最終利益

 キリンHD     2兆1861(5.5) 1530  (7.1) 561 (7.6倍)

 サントリーHD   1兆8515(2.7) 1077 (▲5.6) 366(▲41.5)

 アサヒグループHD 1兆5790(8.0) 1084  (1.2) 571  (3.8)

 サッポロHD      4924(9.6)  144(▲23.7)  53 (70.4)

 ※単位:億円。カッコ内は前期比増減率%、▲はマイナス。サントリーHDは非上場

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