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ピーチなどLCC路線開設相次ぐ 事業拡大とコスト削減
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格安航空会社(LCC)の路線開設が相次いでいる。ANAホールディングス系のピーチ・アビエーションは14日、関西空港と沖縄県石垣島の新石垣空港を結ぶ路線に就航した。11日には日本航空系のジェットスター・ジャパンが成田-松山線の運航を始めた。各社とも路線開設で事業拡大を図るほか、規模拡大によるコスト削減効果にも期待している。
ピーチが就航した関空-新石垣線は、1日1往復を運航。運賃(片道)は6190~2万6990円で、16日までは3980円のキャンペーン価格で提供する。これでピーチの路線は国内7、国際3の計10路線になる。
新石垣空港は3月に開港。同空港へのLCC就航は今回が初めてとなる。この日午前中、初便到着と同時に始まったセレモニーでは、ピーチの井上慎一最高経営責任者(CEO)が「八重山地方は自然に恵まれ、沖縄本島とは違った魅力を持つ」とあいさつし、観光需要の取り込みに意欲をみせた。
同社は今後、9月13日に那覇-新石垣線と関空-釜山線を開設する。10月には成田-関空線の就航も控える。
一方、ジェットスターが就航した成田-松山線は、同社で13番目の路線となる。当面1日1往復し、7月25日から9月23日までは3往復に増便する。運賃は4590~2万6990円。四国へのLCC就航も初となる。
このほか、もう1社の国内LCCで、ANAホールディングス子会社のエアアジア・ジャパンも、7月3日から成田-台北線を飛ばす計画だ。
LCCは最大の武器である低価格が利用者に受け入れられ、日本でも定着しつつある。特にピーチは、事業を始めた昨年3月から1年間の平均搭乗率が約78%に達するなど好調。閑散期の今年6月も週末は9割前後に達している。
ただ一方で、エア・ドゥやスカイネットアジア航空などの地域系航空会社も路線拡大を模索している。安定した利益を期待できる路線の候補も減るなか、今後ますます競争が激しくなるとみられる。