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竹中平蔵教授、アベノミクス「100%正しい」 新経連討論会
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新経済連盟は19日、都内のホテルで安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」に関する公開討論会を開き、出席した経済専門家らからはアベノミクスを評価する意見が相次いだ。
討論会は経済評論家の山崎元氏が進行役となり、慶大の竹中平蔵教授と小幡績准教授、一橋大の小川英治副学長、モルガン・スタンレーMUFJ証券のフェルドマン債券調査部長兼チーフエコノミストが約250人の聴衆を前にアベノミクスの現状分析と今後の課題について意見交換した。
討論会ではアベノミクスに対し「100%正しい」(竹中氏)「満塁ホームラン」(フェルドマン氏)など高い評価が目立った。成長戦略の実行では小幡氏が「規制緩和でイノベーションは起きない。既存勢力の効率化が近道だ」と持論を展開。小川氏が「規制緩和や法人減税で海外に出て行った工場を国内に戻すことが重要だ」と表明するなど意見が分かれた。
竹中氏は「特区や英語テストを古い体制を打ち破る突破口にすべきだ」と主張。フェルドマン氏は「成功の確率は5割と少し。安打を打ち続けるべきだ」と解雇規制の撤廃や医療分野の歳出抑制の必要性を示した。
最後に三木谷浩史代表幹事(楽天会長兼社長)が「米中韓との競争に勝つため日本企業の経営革命や新陳代謝を促すべきだ」とあいさつ。「経団連は非常に保守的なので、新経連が日本の産業にダイナミズムを働かせたい」と締めくくった。
三木谷氏は終了後、記者団に「今後も同様の討論会を開きたい」と表明。今夏の参院選で新経連が特定の候補者を組織的に支援することに「政治献金はやらないので未来志向の政治家を応援する。日本の姿を国民レベルで考える仕組みを作りたい」と語った。