渡辺副社長 「今後はグローバル・クラウドビジネスを強化する。(グループの)平成23年度の海外売上高は114億ドルだが、これを28年度には200億ドルにしたい。海外売上高比率も50%を超したい」
「中期財務目標ですでに示している通り、徹底的なコストカットを行う。光ファイバー開通コストを削減し、保守運用の効率化などで、平成26年度までに固定・移動通信系のコストは23年度比で4000億円以上減らす。余った資金はM&A(企業の合併・買収)に充てるなど、一層の競争力強化を図る。グループ売上高で10年ぶりとなる11兆円台を目指す」
《このあと株主との質疑応答に入った。主な質問と会社側の回答を以下に列記する》
株主の質問 「NTT東日本、西日本は近年、利益水準が低い。大丈夫か」
渡辺副社長 「2社とも固定通信を担っている。確かに、携帯電話の普及などで固定での音声通話収入は減っているが、光ファイバーの利用者は増えている。固定ブロードバンドは通信の安定性という意味では大変優れている。例えば、4Kテレビとか、高精細の映像サービスでは大容量の安定通信が必要になる。ここに固定系の拡大余地がある」
鵜浦社長 「固定から移動系にサービスの主体が移っているが、新たなステージでは固定と移動が融合する。今は厳しいが、次のステップに向けさまざまなチャレンジをする」
株主の質問 「社員数がNTTデータだけ飛び抜けて多い。なぜか」
島田取締役 「近年、海外企業の買収を繰り返し、世界のIT企業のベスト5を目指している。M&Aによる社員数の増加だ」
株主の質問 「NTTのサービスの利用者は半分が女性だが、経営陣に女性がいない。女性登用が遅れているのでは」
渡辺副社長 「貴重なご指摘です。ただ、グループ内では30人くらい女性役員がいる。今後とも女性の登用を積極的に推進したい」
株主の質問 「外国人役員の登用も遅れている」
鵜浦社長 「NTT持ち株会社は国籍条項があって、外国人の役員登用はできない。外国人役員がいるのはNTTデータだけ。ただ、グローバルビジネスを志向するため、社内に外国人を中心とするグローバル委員会を作っており、事実上、グローバルな議論をできる場となっている」
《ここで携帯電話についての質問が出た。NTTドコモで最も注目されている米アップルのiPhone(アイフォーン)取扱いに関する質問だ》
株主の質問 「NTTドコモが米アップルのiPhoneを売る、という報道があるが、私は反対。NTTまでもアップルに屈すれば、日本メーカーがしぼんでしまう」
渡辺副社長 「iPhoneは発売後6年経つが、人気があり、扱っていないドコモがユーザー獲得で苦戦しているのは事実。最終的にはドコモ自身が判断することだが、当面の競争にどう打ち勝つか、という手段としてiPhoneはあり得るんだろうと思う。ただ、携帯3社とも『iPhoneでLTE』となると、その競争でどう打ち勝つかのかという問題になる。中長期的に考えれば、やはり当社はグローバル・クラウドサービスを志向してゆくということになる」