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ゲーム感覚で結婚式準備 業界各社、IT活用し顧客取り込み

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ゲーム感覚で結婚式準備 業界各社、IT活用し顧客取り込み

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 結婚式は一生の晴れ舞台。でも準備は忙しく、時にはカップルのけんかの原因にもなる。ウエディング業界各社は、スマートフォン(高機能携帯電話)やパソコンで簡単に準備項目を把握して、スケジュールも管理できるソフトを開発。少子化で市場が伸び悩む中、IT(情報技術)による楽な挙式準備をアピールし、顧客の取り込みに力を入れている。

 神奈川県鎌倉市に住む会社員の福本昂起さん(26)は11月に結婚式を予定している。準備に使っているのが、式場運営大手ノバレーゼが無料で提供する「ウエディングシック」というスマホのアプリ(応用ソフト)だ。挙式日を入力すると、招待客のリスト作成や料理、引き出物の手配など170項目をいつまでに済ませるべきかを自動的に設定し、表示する。重要な項目は期限の日にメールで知らせてくれる。

 「想像以上にやることが多くて驚いた。本で調べるのも面倒だし、このアプリで助かっています」と福本さん。ノバレーゼは2年前から提供しており、ダウンロード件数は約4万件に上る。

 ノバレーゼは、結婚式場を予約したカップルと、式の運営を担当するプランナーがインターネットで準備状況を共有するソフト「ウィードゥー」も開発し、昨年から全国の店舗で導入した。顔を合わせなくても決められる事項はパソコン上で処理するため、互いの負担を軽減できる。

 「プランナーとカップルが実際に会うときは、式をどうやって盛り上げ、招待客に喜んでもらうかなど中身についてじっくりと話し合うのに時間を割ける」と販売企画ディビジョンの菅沼啓一ディビジョンマネージャーはメリットを強調する。

 遊びの要素を取り入れたソフトもある。首都圏を中心に式場を運営するブライダルプロデュースは4月、顧客向けに「スタイラス」を導入した。

 ソフトを立ち上げると欧州の古い街並みをイメージしたイラストが現れ、挙式まで必要な42項目の準備が進むたびにゴールの城に車が近づいていく。提携企業もソフトを共有しており、料理の試食やドレス試着といった予約をいつでもできる。

 「若いカップルにゲーム感覚で準備を楽しんでもらおうと考えた」(セールスマネジメント室の下山田昌司マネージャー)という。

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