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ドコモ「iPhone5」持たず苦戦 新型“弾切れ”で過去最大の純減
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携帯電話3社の月別契約純増減数 携帯電話事業者などが7日発表した9月の携帯電話契約状況によると、NTTドコモは新規契約から解約を引いた純減数が過去最大の6万6800件に達した。同じ電話番号で通信事業者を変更できる番号持ち運び制度(MNP)による顧客転出も13万3100件と苦戦が続く結果となった。
9月20日に発売した米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5s」と「5c」の在庫不足に加え、冬春モデル発表を前に既存スマホの買い控えも響いた。
KDDI(au)はMNPによる顧客転入が11万800件と6カ月ぶりに10万件を超え、24カ月連続で首位を維持した。「エリアの広さが評価された」(KDDI幹部)ことで、ドコモのアイフォーン発売の影響を受けなかった。
9月は携帯大手3社がそろって新型アイフォーンを発売したため、販売動向が注目されていた。
下位モデルは実質0円でほぼ横並びとなったうえ、通信料金を割り引いたり、他社からの転入に5万円相当を還元したりするなど熾烈(しれつ)な顧客獲得合戦を展開した。
市場調査会社などによると、アイフォーン販売で先行するKDDIとソフトバンクモバイルは、新モデルの在庫不足を「5c」と基本性能が同じ旧モデル「5」の在庫で補ったため、「5」を持たないドコモは「“弾切れ”の影響が直接響いた」(同社幹部)としている。
4~9月の累計純増数は、ソフトバンクが158万6000件、KDDIが133万5800件、ドコモが23万5900件。MNPはKDDIが50万9900件、ソフトバンクが28万2000件の転入超過だったのに対して、ドコモは79万8600件の転出超過だった。