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中小企業支援など拡充 5兆円経済対策の大枠固まる
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政府が来年4月の消費税率引き上げに備えて実施する5兆円規模の経済対策の大枠が27日、固まった。消費税増税による景気の腰折れを防ぐため、中小企業支援策や競争力強化策のほか、家計への配慮として女性や若者向けの施策も盛り込んだ。政府は12月5日にも詳細を取りまとめる。
27日の自民党部会で経済産業省は、老朽化した設備の更新を促す「ものづくり補助金」の拡充や、創業費用の一部補助など中小企業対策を並べた。個別の要求額は示さなかったが、総額は1兆円規模になるもようだ。「増税で景気が落ち込まないための対策なら、相応にもらうのは当然」(山際大志郎衆院議員)と鼻息が荒い。
同様に国土交通省は「経済を支えるには国土強(きょう)靱(じん)化をしっかりやるべきだ」(赤沢亮正衆院議員)として、被災地のインフラ整備や土砂災害対策のほか、来年3月末で国の財源がなくなる高速道路の割引制度の存続を求めた。また、農林水産省は農産物の6次産業化支援策や、円安に伴う燃料高騰を配慮し、漁業者支援策をまとめた。
このほか文部科学省は認定こども園の整備費用や、私立高校生が学業を継続するための基金の積み増しを要求。厚生労働省は、就業経験の少ない若者を対象とした就職支援事業を盛り込み、女性や若者向けの支援策を通して家計への配慮を打ち出した。
一方、東日本大震災の復興支援では経産省が汚染水対策として、原子炉建屋への地下水流入を防ぐ「凍土遮水壁」の建設や、国内外の新技術の実用化に向けた費用を要求した。
経済対策の財源は25年度の税収増に加え、昨年度決算の剰余金など計約2・8兆円や国債費の使い残し約1兆円などで充当する。経済対策を柱とする25年度補正予算は12月中旬に閣議決定する見込みだ。
【消費税増税時の経済対策】来年4月に消費税率を8%に引き上げる際に懸念される景気悪化を防ぐための減税や予算措置。安倍晋三首相が関係閣僚らに策定を指示し、10月1日に対策の概要を閣議決定した。その後、各省庁や与党で具体策を協議してきた。財源として平成25年度補正予算を編成。賃上げ促進税制など減税策の一部は、10月に与党がまとめた税制改正大綱に盛り込まれた。