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不快な紙おむつがせっけんの香りに 大王製紙が全国発売へ
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国内紙おむつ市場の推移 大王製紙は、紙おむつの不快な臭いをせっけんの香りに変える新機能を盛り込んだ紙おむつを2月から全国で発売する。国内では人口減少でベビー用紙おむつ市場の縮小が見込まれ、同社は高付加価値品の投入で客単価のアップを狙う。(兼松康)
新製品「グーンアロマジック」は「ハーモナイズド香料」と呼ばれる香料を使用。「加齢臭防止としてシャンプーにも使われている香料」(同社ホーム&パーソナルケア事業部の大蔵孝浩課長代理)という。同時に、不快な臭いそのものを消臭カプセルを用いて閉じ込める機能も盛り込んだ。
もともと日本製の紙おむつの基本性能は高く、同社は漏れや吸水性といった基本的な機能以外での付加価値を模索。「ゴミ袋での保管時の臭いに気を使う」など、利用者の9割以上が臭い対策で苦労していることが分かった。
不快な臭いを「清潔感のある香り」に変える開発に約2年を要した。当初の売り上げ目標は年間10億円だったが、昨夏から一部で行った先行販売から引き合いが強く、同30億円に引き上げた。
海外市場、特に中国では日本製の紙おむつの人気が高く、同社は昨年4月から江蘇省南通市の完全子会社で、現地生産を始めた。ユニ・チャームの「マミーポコ」や花王の「メリーズ」なども中国では人気のブランド。中間所得層増加により、月に10億枚の紙おむつが売れる巨大市場で、日本メーカーによるシェア争いが激化している。
それとは裏腹に、日本では子供人口が減少。ここ2年は東日本大震災の影響からの回復で市場がやや拡大したが、トレンドとしては出生人口の減少と軌を一にして「国内の紙おむつ市場も年率2~3%で縮小」(大蔵氏)と見込まれる。
市場縮小はドラッグストアなどの売り場自体の縮小にもつながりかねず、大王製紙は強い危機感を覚えている。新たな機能を盛り込んだ新製品は従来品よりも15%程度単価が上がる見込みだが、今後もこうした高付加価値品を国内での目玉商品にしていく方針だ。