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全日空と日航、羽田発着の国際線を新増設 “昼枠”拡大を活用

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全日空と日航、羽田発着の国際線を新増設 “昼枠”拡大を活用

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 羽田空港の昼間時間帯の国際線発着枠が拡大されるのを受けて、全日本空輸と日本航空は3月30日から羽田発着の国際線を増やす。現在は両社とも1日当たり10路線13便だが、2国間の調整が済んでいない北京(中国)線の増便を除き、全日空は17路線23便に大幅増便し、日航も最大で12路線17便となる。羽田は成田空港に比べて都心に近く、利便性が高いだけに、ビジネス客を中心に羽田からの海外渡航が加速しそうだ。

 国土交通省が昨秋に配分を決めた羽田の昼間時間帯の国際線発着枠で全日空は11便を獲得。同社はこれを活用し、欧州のロンドンやパリ、ミュンヘン、アジアのハノイ、ジャカルタ、マニラ、北米のバンクーバーの7路線に1便ずつ新規就航する。さらに、今も深夜早朝時間帯の路線がある欧州のフランクフルト、アジアのシンガポール、バンコクの3路線は昼間時間帯に1便ずつ増便する。

 「全日空の強みである羽田の国内線のネットワークを生かせる意義は大きい」。持ち株会社のANAホールディングスの伊東信一郎社長はこう語る。国内各地の旅客が全日空の国内線で羽田に集まり、国際線に乗り継いで海外に行くという姿が描けるからだ。

 一方、日航は羽田の昼間時間帯の国際線発着枠で、全日空を大きく下回る5便を得た。英ブリティッシュ・エアウェイズとの共同運航(コードシェア)便を飛ばすロンドン線で自社運航便を加えるほか、深夜早朝時間帯で運航しているシンガポール線とバンコク線を昼間時間帯に増便。パリ線は、羽田発の時刻を深夜から昼間に変更する。

 日航はまた、発着枠に空きのある深夜早朝時間帯を活用し、3月30日から羽田-ホーチミン(ベトナム)線を新規就航する計画だ。今回拡大される昼間時間帯の国際線発着枠で、割当数が1便のベトナム線は全日空が獲得した。日航は深夜早朝時間帯でも収支が成り立つとみて、ホーチミン線の新設を目指す。全日空幹部が「当然制限されるべき対象だ」と反発する中、認可権限を持つ国交省の判断が焦点となる。

 羽田は2010年10月、国際線の定期便を復活させ、本格的な国際化を始めた。しかし、これまで欧米や東南アジアなどの長距離路線は深夜や早朝に発着枠が限られており、地方空港を結ぶ国内線との乗り継ぎが不便だったほか、首都圏からの電車やバスといった公共交通機関でのアクセスも難しかった。

 昼間時間帯の発着枠拡大を契機に、ビジネス客らには羽田からの海外渡航がより便利になりそうだ。

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