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榊原・経団連次期会長 TPPなど成長実現へ課題山積
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経団連の榊原定征次期会長は会見で、最も重要なのは「成長の実現」と述べ、イノベーション(革新)の重要性を説いた。だが賃上げに、法人減税、エネルギー政策、中国・韓国との関係改善に向けた民間外交、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)などの経済連携推進と待ち受ける課題は少なくない。
課題の一つは、政治との関係修復だ。経団連会長は政府の政策決定会議の一員に加わっていたが、安倍晋三内閣で米倉弘昌現会長は民間議員に入っていない。榊原氏は昨年1月に発足した産業競争力会議の民間議員を務めており、1月中旬の内定後、甘利明経済再生担当相、茂木敏充経済産業相ら閣僚に電話で報告、官邸にもあいさつを済ませた。成長戦略の実現には官民の連携が不可欠で、政権中枢と電話1本でやりとりできる榊原氏に期待がかかる。
企業での働き方の問題も課題だ。本格スタートした2014年春闘では賃上げの中身が争点になるとともに、通常国会では解雇規制の見直しが俎上(そじょう)に上っている。就職活動の解禁時期など多様化する一方の企業活動を経団連がどこまで縛れるのか。
経団連の存在意義も問われている。経団連の会員企業数は漸減傾向にある。米倉氏の就任時には約1600社を数えていた加盟企業はいま約1300社だ。
提言などの重要決定事項は事務局案通りで、最低でも年に数百万円を要するといわれる高い会費を払う意味があるのかと疑問を呈する企業もある。情報技術や流通などの企業から成る新しい経済団体が発足しているのは経団連のパワー低下を示すものだ。
1993年に会員企業への政治献金斡旋(あっせん)を廃止した経団連は昨秋に、政党の政策評価を再開したが、政治献金への関与には後ろ向きだ。だが榊原氏は「政治と経済は車の両輪。極めて重要な問題なので考えをまとめたい」と述べ、献金再開に含みを残している。経団連の存在意義が低下したのは献金廃止でカネのパワーを捨てたからだという指摘もあり、榊原氏のリーダーシップが注目される。(早坂礼子)