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任天堂、具体策乏しく「期待外れ」 過去のヒット作頼み変わらず

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任天堂、具体策乏しく「期待外れ」 過去のヒット作頼み変わらず

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今後の経営戦略について説明する任天堂の岩田聡社長=30日午前、東京都千代田区のホテルニューオータニ東京  任天堂の岩田聡社長は30日、東京都内で開いた経営戦略説明会で、これまで消極的だったスマートフォン(高機能携帯電話)を通じた事業と健康分野で新サービスを始めることを発表した。

 平成26年3月期連結業績予想を大幅下方修正した直後だけに、業績改善に向け「抜本的な改革案が示されるのでは」と注目が集まったが、発表後に任天堂の株価は急落。収益改善への具体策の乏しい説明に、市場関係者の期待感もそがれた。

 肩すかし

 スマホ活用では、ゲーム情報を発信するアプリ(応用ソフト)を開発し、年内に配信。「マリオ」など人気キャラクターも使用し、ミニゲームを遊ぶことで任天堂のゲームに興味を持ってもらえる内容を目指す。健康分野では、ソフト・ハード一体型の新事業を27年度中に始めることを表明。コンセプトは「ノンウエアラブル(身につけない)」で楽しみながら健康によいことを続けられる仕組みにするという。

 ただその具体的な中身には触れられず、変化を求める株主らは肩すかしにあった形だ。任天堂の株価は説明会のあった午前から急落。終値は前日比555円安の1万2325円で、4%超下落し、日経平均株価の下落率(マイナス2・45%)を大きく上回った。

 業績不振の最大の要因であるWiiUについては、世界で1億5千万台以上を販売する携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」のゲームの配信が発表されたが、「過去のヒット作頼み」と受け取られた。

 あくまでもゲーム機とソフト

 説明会で、岩田社長は株主から要望の多いマリオなどの人気タイトルをスマホ向けゲームで有料配信することを否定。「他のハードに軸足を移すことは考えていない」と強調し、あくまでゲーム機とソフトの両輪で稼ぐ従来のビジネスモデルの推進を掲げた。

 ゲーム雑誌「ファミ通」を刊行するKADOKAWAの浜村弘一常務は「WiiUはマリオなど人気シリーズとは異なる新規の大ヒット作が出ないと、現在の低調が続く可能性が高い」と分析。苦境を脱するにはなお時間がかかりそうだ。(藤原直樹)

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