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訪日外国人増加、地方への波及どう図る 特産品の売り込みカギ
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石垣島中心部の土産物店は、台湾からの観光客向けにお菓子類が充実している=沖縄県石垣市(藤澤志穂子撮影) 今年の訪日外国人数は、昨年を大きく上回り1200万~1300万人となる可能性が高くなった。ただ訪問先は東京や京都などの主要都市に集中しており、他の地方都市への誘導が課題だ。いかに観光資源を掘り起こして、より多くの訪日客を呼び込み、地域の特産品を購入してもらうか。政府が目指す観光立国の実現に向け、町おこしにもつながる工夫が試される。(藤沢志穂子)
沖縄本島よりも台湾に近い距離にある石垣島(沖縄県石垣市)には夏場、台湾から大型クルーズ船が就航している。島を訪れる台湾人の多くが観光もそこそこに真っ先に向かう先は、スーパーマーケットやドラッグストアだ。「日本製は質がいいから」と、食料品や薬品などの日用品を大量に購入していく。
7月中旬の午後、石垣市の中心部にある土産物店では、台湾の家族連れが大量に菓子を購入していた。だが、島の特産品の蒸留酒、泡盛の棚は素通り。「黒糖はよく売れるが泡盛は人気がない。人はたくさん来るのに、あまりお金を落としてもらえない」と市の担当者は嘆く。
沖縄県を訪れた外国人数は1~6月で前年同期比1.7倍の約40万2000人に達した。国・地域別では台湾が最多で全体の約4割を占める。韓国や中国、香港を含めたアジア全体では8割以上になる。今後は欧米などからも訪問客を増やし、特産品を購入してもらうことが課題だ。
県では沖縄が発祥の地とされる「空手」を観光資源として生かそうと、豊見城市に空手道会館(仮称)の建設を計画している。今秋着工、平成28年4月オープンの予定で、「世界のファンや関係者が集まる拠点にしたい」(観光振興課)という。あわせて黒糖や泡盛、マンゴーなどの特産品を改めて「沖縄ブランド」として売り出しを強化する方針だ。
石垣島など沖縄の離島群は、ダイビングの名所として国内外に根強いファンがいる。欧米人ダイバーも立ち寄るカフェを石垣島で経営する永山真治さんは関西出身。「自然の中でゆったりした時間を買うリゾートとして開拓する余地はある。地元の人は外国人観光客が何を望むのか、十分に理解できていない部分もある」と話す。
政府や地方自治体が、地域の取り組みを育成する体制づくりも課題となりそうだ。