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アビー、格安光造形3Dプリンター 液体樹脂使用量も抑制
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光造形方式による3Dプリンターは、高精度な造形が可能だ(アビー提供) 3Dプリンターメーカーで国内トップクラスのシェアを誇るアビー(横浜市神奈川区)は、液体樹脂に光を照射して固めることで精密な造形が可能となる「光造形方式」の3Dプリンターの新機種を発売した。他メーカーに比べて価格を5分の1程度に抑え、液体樹脂の使用量も従来機種の数十分の1で済むなどランニングコストも安い。
3Dプリンターは、糸状の固形樹脂を溶かして固める「熱溶解積層方式」が、10万円程度から家電量販店などでも広く売られている。
一方、光造形方式は熱溶解積層方式に比べ精密な造形が可能で、自動車メーカーの試作品作製用などで普及している。だが、価格が1台1000万円程度と高価なのが課題だった。
これに対し、アビーが新開発した「SCOOVO(スクーボ)MA10」は168万円(税抜き)、より精度を高めた「同MA30」でも298万円(同)。光源に既存のプロジェクターを使用するなどして大幅にコストを抑えた。
使用する液体樹脂も、従来機種では一度にタンクに数十リットルも注ぎ、光で固めた部分を抜き出す方式が主流で無駄が多かった。アビーの新機種は、造形物を形作る分だけが必要となるため、小さなモノなら300ミリリットル程度を注ぐだけで造形できる。
機器の保守も大手メーカーと組むなどして全国で迅速に対応できる態勢を整えた。保守契約をした場合の料金も他メーカーに比べて大幅に安価とし、高価なのが通常だった「3Dプリンター業界に風穴を開ける」(アビーの坂口信貴社長)製品として、自動車などものづくりメーカーや医療機関、学校などへの普及を目指す。1日から予約を受け付け、月内に出荷を開始する。2015年は年間500~600台を販売する計画だ。