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ソニー、不振スマホの立て直し優先 「切り札」十時氏の手腕に注目
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投資家向け説明会で講演するソニーの平井一夫社長=18日、東京都港区 ソニーの平井一夫社長は18日の投資家向け説明会で講演し、不振のスマートフォン事業について、「リスクをコントロールし、安定的な収益基盤を構築することが喫緊の経営課題だ」と、立て直しに優先的に取り組む考えを述べた。
「地域・国ごとの事業戦略を再構築する」と改めて強調。スマホ事業を行う子会社、ソニーモバイルコミュニケーションズの社長に今月16日付で就任した十時裕樹氏が25日に具体的な方向性を説明する予定だ。
ソニーはすでに中国で専用モデルの開発を中止する方針を表明。新興国を中心に事業を縮小し、比較的高い価格で売れる製品を前面に出して立て直しをはかる。低価格製品で攻勢をかける中国勢との販売競争を回避する狙いだが、先進国では市場の拡大が頭打ちとなっているうえ、サムスン電子やアップルと正面からぶつかる懸念もある。十時氏は「(通信事業者など)オペレーターとの関係を一層強化する」(平井氏)ことなどを期待されているが、一筋縄には行きそうにない。
十時氏は吉田憲一郎最高財務責任者(CFO)とともに子会社のソネットからソニー本体に戻り、構造改革を主導。ソニーにとっては「切り札」とも言える存在で、スマホ事業トップとしての手腕が注目されている。
投資家向け説明会は25日にも行われ、スマホ事業以外にも、プレイステーション4などのゲーム、デジタルカメラなどのイメージング・プロダクツ、センサーなどのデバイスといった各事業の責任者が登壇する。それぞれの分野で、次期中期経営計画の最終年度である2017年度の経営目標が出される見通し。
平井社長は15年3月期に、1958年の上場後初めて無配になるとしたことについて、「たいへん重く受け止めている。株主にはおわびし、早期の復配を目指すことを約束したい」と陳謝した。
「私が期待されているのは、成長戦略のロードマップを示すことだ」と強調したが、この日は具体策にはふれず、今年度内に経営戦略説明会を開く方針を示した。