画像処理関連の半導体大手米ＮＶＩＤＩＡ（エヌビディア）は２３日（現地時間）、韓国・サムスン電子のエヌビディアに対する反訴を批判する声明をブログ上で公開した。

　エヌビディアは、９月にデラウェア地方裁判所において、サムスンとクアルコムを特許侵害で提訴した。エヌビディアによれば、サムスンは、ＧＡＬＡＸＹシリーズのスマートフォンおよびタブレットの一部で、クアルコム製あるいは自社製のＳｏＣ（複数の機能を統合した半導体）を採用し、エヌビディアの持つ特許を利用しており、その特許使用料支払いを求めている。また、米国国際貿易委員会において、該当するＧＡＬＡＸＹ製品の米国での販売差し止めも請求している。

　これに対してサムスンは、地方裁判所と米国国際貿易委員会でエヌビディアを反訴。反訴自体は珍しい行為ではないが、エヌビディアによると、サムスンはこの反訴の中で、エヌビディアとともに、パートナーではあるが特許問題とは無関係な中小企業を巻き込んで訴えを起こしているという。

　それを受け、２３日付（同）で米国国際貿易委員会は、エヌビディアとサムスン双方の申し立てを受理する判断を示した。

　エヌビディアは今回、改めて、サムスンが長年にわたり特許料支払いの要求を退けていることと、研究開発の投資に対する正当な見返りを主張するとともに、エヌビディアのパートナーを訴えるというサムスンの卑劣な手段は、それらサードパーティーに対して不当な行為であり、自らの評判をさらに下げるものだと批判する声明を出した。（インプレスウオッチ）