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ドローンに専用周波数割り当て 総務省方針、国内メーカーの開発促進
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総務省は、産業分野やホビー分野でドローン(無人飛行機)の利用が拡大していることに対応し、混信の防止や違法電波の取り締まり強化を狙いに専用の周波数を割り当てる方針を固めた。同時に、国内で欧米製や中国製のドローンが幅を利かせるなか、周波数割り当てを国内メーカーによる機器開発の促進につなげたい考えだ。
総務省は12日に開かれる情報通信審議会の分科会に諮問し、2015年度末に取りまとめる答申を踏まえて必要な制度改正を行う方針。具体的には、現在、無線LAN(Wi-Fi)で使用されている2.4ギガヘルツ帯と5ギガヘルツ帯の隣接周波数をそれぞれ拡大し、ドローン用の新たな周波数帯域を確保して混信を避ける方法などを想定している。
ドローン用の周波数帯域では必要に応じて出力制限の緩和も検討する。Wi-Fiと隣接して周波数を拡大することで、Wi-Fi用機器の部品などが応用できるため開発・製造コストを削減できると判断した。
現行の輸入ドローンの多くが2.4ギガヘルツまたは5ギガヘルツ帯を使っているが、日本では大学発ベンチャーが開発している程度。周波数割り当てを機に国内メーカーによる開発を促したい考えだ。
総務省によると、国内の産業用やホビー用などに使われている数万円台のドローンは6万台程度と推定される。東日本大震災以降、災害時の調査用や警備用、測量用などビジネス分野での活用を目指す企業が増えており、今後も普及拡大が見込まれている。
ただ、ネット通販などでラジコン用周波数やWi-Fi用の小電力無線を利用する場合は免許不要だが、増幅して違法な電波を発信される心配がある。Wi-Fiと混信し墜落したり通信サービスに影響を及ぼすケースが増えることも懸念される。
政府は1月、20年のロボット革命を目指す「ロボット革命実現会議」で5カ年計画を策定。「近未来技術実証特区検討会」では、企業や自治体が自動飛行や自動走行など70件のプロジェクトを提案しており、今後、実証実験を行う計画だ。
総務省は政府の方針を踏まえ、今後のドローン普及に十分な周波数を確保する一方、ドローンをはじめ国内ロボット産業の競争力強化を狙う。また、輸入製品の買い取り調査を実施し、違法な高出力電波の取り締まりも強化する。問題のある販売店には速やかに是正を指示できるよう勧告発動の条件緩和も検討する。