【AI新時代】膨大な学習履歴から個別に最適化する教育分野 立ちはだかるAIの“苦手分野”とは?
更新画面に向かう意欲を維持させるため、先生役のキャラクターの対話機能にもAIを採用。湯野川孝彦社長は「学力にばらつきがあると、補習をしても一斉授業では効果が出にくい。知識を習得させる部分をAIが担えば、先生の仕事は変わる」と指摘する。
人間の仕事をAIが代替する可能性が指摘される中、人間に求められるのはAIを使いこなす能力だ。
文部科学省は、次期学習指導要領の平成32年度からの実施を目指し、知識偏重から知識を基にした思考力などを育成する方向にかじを切る。例えば、高校公民科の新必修科目「公共」は立場によって意見の異なる課題について、議論や交渉で解決する力を育む狙いがある。鈴木寛文科大臣補佐官は「AIは“解なし”となると止まる。そこからが人間の出番だ。『公共』は何が正義かを議論する。深い思考力がなければ人間がAIに使われる」と警鐘を鳴らす。
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AIは、子供たち一人一人の能力に応じてきめ細やかな学習支援を行うツールとして存在感を増す。その活動領域は今後さらに広がりそうだ。


