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おろし器 料理で使い分ける 7種類を徹底比較

ニュースカテゴリ:暮らしの余暇

おろし器 料理で使い分ける 7種類を徹底比較

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実験に使ったおろし器。上段左から時計回りにA、B、C、D、G、F、E  おろし煮や鍋の薬味など大根おろしが活躍する季節。作るのに特別な技術はいりませんが、意外に力のいる作業です。受け皿の有無や刃の形状、おろし面の素材などが違う7種類のおろし器を比較しました。

 【すりおろしの効率】真ん中部分を長さ12センチに切りそろえて縦半分に切り、30秒でおろせる量(グラム)を調べました。量を多くおろせたのは、受け皿付きで安定感があるD、E、F。D、Eは大根がおろし面にたまることなく穴からすぐに落ちるため、Fは広い面を利用して大きくすれるため、それぞれおろしやすいと感じました。対して、銅製のG、ステンレス製のCは刃が怖くておろしにくいという人も。アルミ製のA、Bは刃が小さく、おろせた量はEの半分でした。

 【粒の大きさ】大根粒の細かさを観察したところ、A、F、Gは細かく、C、Eは粒が粗く、バラツキもありました。ただ、C、Eでも力を入れ過ぎずにゆっくりおろせば、ある程度は細かくなりました。

 【水切り量】大根おろしは、固形の大根粒と押しつぶされて出てきた汁が混ざっています。大きな粒に削れたり、鋭く切り取れたりすると、水分はあまり出ません。辛みは細胞が壊れた際に酵素が働き始めて生成されますから、つぶれて水分が多く出るほど辛みが強くなる傾向にあります。

 大根おろし一定量を茶こしに入れて2分間おき、水切り量(%)を測定すると、C、Eの量が目立って少なく、粒の粗さを裏付ける結果になりました。次いで水切り量が少なかったGは粒が細かかったことから、鋭い刃でつぶさずに切り取れたことが分かりました。逆にAは細かくて水分量が多いため、辛みが強くなりやすいといえます。

 【まとめ】

 すりおろしの効率やでき上がりにかなりの差がありました。みぞれ鍋やおろし煮など大根おろしが大量に必要で火を通して食べる場合は、粒のバラツキよりも効率の良さがメリットになります。一方、おろしあえや薬味として生で食べる場合は、口当たりと適度な辛みがおいしさのポイントになります。特徴によって使い分けてもよさそうです。

 エフシージー総合研究所 食品料理研究室 www.fcg-r.co.jp

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