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活動量「見える化」でメタボ予防 スマホと連動、データを管理

ニュースカテゴリ:暮らしの健康

活動量「見える化」でメタボ予防 スマホと連動、データを管理

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手首の活動量計(右下)で計測されたデータが自動的にスマートフォンに記録される  メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の原因は錯覚にあるかもしれない。車などで移動した際、体も動かしたと思いがちなのもその一例だ。活動量が的確に分かれば、そんな誤解も減り、メタボ予防の一助になるだろう。「小道具」を使って活動量をチェックし、それを励みにダイエットに挑戦した中年男性の例を紹介する。(大家俊夫)

 「自分も」と挑戦

 都内の出版社に勤務する山田雅庸(まさのぶ)さん(58)の悩みの種は肥満にあった。

 「出版社に入った頃はシーズンごとにズボンのサイズが一つずつ上がっていった。夜は締め切りがあると遅くまで働き、食事の量も気にせず、食べたいだけ食べていましたから」。身長は166センチ。入社時の体重は60キロだったが、35年以上を経た今年2月は80キロに迫ろうとしていた。

 そんなとき、会社の元部下の女性編集者に社内でばったり会い、「どうしたの? そんなに痩せて?」という会話になった。女性は4カ月で10キロ痩せ、まるで別人のようだった。女性は、自ら編集を手掛けた、東京・青山の鍼灸(しんきゅう)師、王尉青(いせい)氏による『ハリー式ダイエット』の本の内容を実践した結果だという。

 「自分も」と、山田さんも挑戦した。ダイエットを始めた頃、かかりつけの医師から「5キロ減らせば血圧も下がります」と言われた。3月末から始め、この7月には8キロの体重減に成功。血圧は収縮期が140、拡張期が90あったが、これも正常値の範囲に収まった。中高年の男性に多い内臓脂肪型肥満では体重を落とせば内臓脂肪も減り、生活習慣病の改善につながることが研究で分かっており、山田さんもこの例といえるだろう。

 アプリを利用

 実は、途中でダイエットが順調かどうかを知る道しるべとなったのが活動量計だった。最初に購入した米国製のものは手首にバンドを巻いて活動量を記録。内部メモリーを取り出してパソコンに記録する仕組み。

 メモリーを逐一、取り出すのが少々手間と思っていたら、この6月に自動で活動データをスマートフォン(高機能携帯電話)に飛ばせる機器を見つけ、山田さんはすぐに飛びついた。

 こうした機器はソフトバンクといったいくつかの通信会社からほぼ同時期に発売された。歩数、移動距離、消費カロリー、睡眠時間がカウントされ、データがスマホに送信され、それがアプリ(応用ソフト)で見られるシステムになっている。山田さんはそれを頼りにダイエットに励んだ。

 一日たっぷり仕事をして疲労感があると体を動かしたと思いがちだが、エスカレーターや車を多用していれば実際の歩数や活動量は少ないはず。データが見える化されれば、そうした錯覚も減るだろう。

 山田さんは別のアプリを使い、日々の食事の写真を撮影してスマホに収めている。「食事の摂取カロリーも自動で計算できるようになれば、カロリーの摂取と消費の差が分かるようになる」。そんな日が来ることを期待しながらダイエットを続けている。

 ■日本人の歩数は減少傾向

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防や改善には1日1万歩(100分程度)歩くことが推奨されている。だが、健康日本21のデータによると、日本人の1日の歩数はこの10年で1000歩程度減っている。

 原因は車の普及だけではない。会社内ではメールでの伝達が増え、業務の連絡で歩く機会が徐々に減ったり、家でも、テレビやエアコンをリモコンで操作するようになったりしたことも関係している。日本肥満学会では「サンサン運動」を呼び掛け、体重を3キロ、腹囲を3センチそれぞれ減らせばメタボの予防や改善になるとしている。膝や心臓などに支障がなければ歩くのが一番といわれている。

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