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ローラー式マッサージ器で窒息死5人目 事故情報知り適正使用を

ニュースカテゴリ:暮らしの健康

ローラー式マッサージ器で窒息死5人目 事故情報知り適正使用を

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事故が起きた電動足裏マッサージ器。製造・販売した的場電機製作所は使用中止を呼び掛けている  ローラー式マッサージ器の誤使用で5月、死亡事故が起きた。死者は5人目だが、いずれも誤った使用だったという。マッサージ器に限らず、家電や日用品の不適正使用による事故は少なくない。消費者も誤使用による事故が起きることを自覚し、正しい使い方を心掛けることが大切だ。(平沢裕子)

 使用中止呼び掛け

 マッサージ器は的場電機製作所(埼玉県川越市)の電動足裏マッサージ器「アルビシェイプアップローラー」「シェイプアップローラーII」。昭和58年から平成8年の間に約78万台が売れたが、現在は販売中止となっている。衣服などを巻き込まないよう布カバーが付いている。

 死亡事故はいずれも布カバーを外した状態で首の周りに使用し、衣服が巻き込まれて窒息死した。

 5月の山梨県の80代女性を含め、亡くなった5人は全て女性。過去の事故は、11年に栃木県の40代▽15年に香川県の60代▽20年に北海道の50代▽24年に愛知県の60代。

 マッサージ器は医療機器で、安全性に問題があるものについては薬事法に基づき、回収命令が出される。厚生労働省によると、5回の事故とも誤った使い方によって起きたことから回収命令の対象にはならないという。

 同社も「事故が起きたのは事実だが、適正に使えば問題がない安全なもの」とし、今後も自主回収は行わないが、これまでの「適正使用のお願い」を「使用中止」に変更した。同社総務課の担当者は「2度と同じ事故を起こさないために、使用中止にするのが妥当と判断した」と話す。

 消費者の不適切な使用による事故とはいえ、5人の死者が出たことを考えれば、商品は回収した方がいいのではないだろうか。消費生活アドバイザーで、消費者考動研究所代表の池見浩さんは「子供の誤飲が問題となっている洗剤のジェルボールのように製品としての不具合はないが、不適正な使用が問題となる商品はほかにもある。

 マッサージ器は医療機器ということもあり、利用する側も正しい使い方をするように気をつけることが大事。自主回収が必要とまではいえないだろう」と指摘する。

 伝える努力を

 一方で、これまでの事故が消費者に広く伝わっていなかったことが事故が相次いだ要因の一つと考えられる。同社は3回目と4回目の事故後、厚労省で記者会見し、自社のホームページなどで適正使用を呼び掛けた。ただ、30年前に販売された商品ということから利用者は高齢者が多いとみられ、ホームページで注意喚起しても見ていない可能性が高い。

 池見さんは「情報を伝えるにはターゲットに合う媒体を選ぶ必要がある。高齢者の場合はテレビCMや新聞広告、チラシなどが効果的だろう。消費者も日頃から事故やリコール情報に注意を払い、電気機器などは使用法に沿って正しく使うよう心掛けてほしい」と話している。

 

 足裏マッサージ器「アルビシェイプアップローラー」「シェイプアップローラーII」に関する問い合わせは同社フリーダイヤル0120・012・251(平日午前9時~午後5時)。

 過去には回収命令が出た例も

 死亡事故が起きたことで回収命令が出されたマッサージ器もある。川衛製作所(和歌山県有田市)が製造したジャケット型の空気圧式マッサージ器で、胸や腹部の圧迫による窒息死が続いたことで、平成13年に薬事法に基づき、回収命令が出された。

 「マッサージ器はさまざまな種類がある。事故が起きたものと似た形状のものは同様の事故が起きる可能性があるので注意が必要」(消費者考動研究所代表の池見さん)

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