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【早坂礼子の経済ウォッチング】訪日外国人にシェアハウスが人気、安上がりな滞在費で入居者同士の交流も

ニュースカテゴリ:暮らしの余暇

【早坂礼子の経済ウォッチング】訪日外国人にシェアハウスが人気、安上がりな滞在費で入居者同士の交流も

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外観  シェアハウスとは、ひとつの物件を複数人が共有する賃貸住宅のこと。各個室にはベッドやエアコン、机といった必要最小限の家具が備え付けてあリ、トイレやシャワー、キッチンやリビングは共用というのが一般的。共有スペースにはパソコンや電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機などの生活備品も揃っている。不動産会社や投資会社などが管理・運営し、家賃は月払いが基本。入居の際は事前にデポジット(保証金) を支払う必要があるが、敷金・礼金は無料、保証人は不要という物件が多い。

 日本シェアハウス・ゲストハウス連盟などの調査によれば、2006年以降、新規参入組が相次ぎ、2013年8月末時点で全国に約2700件を数える。このうち4分の3が東京都内に立地し、稼働率は半数が9割以上にのぼるという。不動産会社や投資家には効率のいい投資案件だろう。

 西武新宿線野方駅から商店街を抜けて徒歩3分。小さな公園に面した木造3階建の「モダンリビング中野I」(東京都中野区丸山)もそのひとつだ。

 閑静な住宅街にあって、バスや電車で都内近郊へ簡単にアクセスできるし、光熱費などの共益費は別にかかるが、部屋代は月5万4000円からと同程度の1Kマンションの部屋に比べ割安感がある。週に一度、掃除のプロが入るので内部も清潔だ。だからビジネスや留学で短期滞在する訪日外国人に人気を集め、1階に6室、2階に10室、3階に9室の全25室に、大学生から30代前半まで、日本人10人を含む25人が暮らしている。運営会社パシフィックビジネスのスタッフ、根岸あゆ美さんは「3年前のオープン時からずっと住んでいる外国人もいます」と話す。

 住人のひとり、アメリカ人のケイレブ・ネルソンさんは、日本の大学に留学経験があり、来日4回目の29歳。ミシガン州のワインを日本で販売するビジネスを展開している。彼と同世代のアリサ・タン・ホーさんは香港から日本語を学ぶために来日した。

いずれもインターネットでこの物件を知った。ネルソンさんは「住み心地はとてもいい。いろんな国の人と知り合えて、共用スペースでいろんな話もできる」と満足気。ホーさんも「ときどきみんなで料理をする。広島出身の日本人からお好み焼きを習ったりして楽しい」と笑顔をみせる。

 ふたりとも「日本のホテル代は高いから、長く滞在するにはシェアハウスが一番」と口を揃える。「ここにはホテルにはないアットホームな感じがある。私はひとりで来日して、ここで24人の新しい友達ができた。日本で友達を大勢つくりたい人はシェアハウスがいい」とホーさん。ネルソンさんも「ゲストハウスの同居人は日本の家族だからね」と肯く。

 訪日外国人にとって入居者同士の交流が図れて異文化にも触れられるシェアハウスは滞在コスト以上のメリットがある。訪日外国人客の増加にともない、日本のシェアハウス市場は今後も拡大しそうだ。

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