まるで「下町ロケット」みたいだ… 東芝の下請け町工場を脱して生き残る道
配信元:PRESIDENT Online 更新今では取引先も多岐にわたり、全国の主要な製薬、食品、化粧品メーカーに自社ブランドの「トルネード」で包装機械を納入している。岡田氏は「もしあのとき、業態変換するとの決断がなければうちの会社は潰れていたと思います」と語る。現に薄型テレビは国内では値引き合戦によって大きな収益は期待できず、液晶などのデバイスも韓国や中国から追い上げられ、かつてのメモリー事業のような状況に追い込まれている。
岡田氏が会社を引き継いだときの売上高2億円は、ほぼ100%が東芝からの受注によるものだったが、2015年9月期の売上高5億5000万円のうち東芝からの受注はゼロだ。大卒の新卒の採用も強化し、社員数も倍増して22人になった。「事業継承や世代交代を成功させるためには、経営者が引き継いだという意識を捨て、過去を健全に否定することがポイントの1つ」と岡田氏は言う。
