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日露2プラス2 安保協力拡充で合意 軍拡の中国牽制 領土は首脳頼み

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日露2プラス2 安保協力拡充で合意 軍拡の中国牽制 領土は首脳頼み

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 日露両政府は11月2日、初の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を東京都内で開いた。両国間の信頼醸成へ向け、海上自衛隊とロシア海軍の間でテロや海賊対処の共同訓練を実施するなど安全保障分野の協力拡充で合意した。ロシア2閣僚は安倍晋三首相とも会談。首相は北方領土問題解決に向けた平和条約締結に強い意欲を示し、経済や安保分野での協力強化を通じ「交渉を進展させたい」と語った。

 2プラス2には日本側から岸田文雄外相、小野寺五典(いつのり)防衛相、ロシア側はショイグ国防相とラブロフ外相が出席した。岸田氏は会談で「日露間の協力に新たなページを開く。安保関係強化は地域の安定に寄与する」と述べ、ショイグ氏も「テロや大量破壊兵器、海賊といった新たな脅威に対する相互理解を新しいレベルに上げることができる」と意義を強調した。ラブロフ氏は終了後の記者会見で「朝鮮半島情勢や領土紛争などの問題を解決するため、緊密協力することが双方の国益になる」と語った。

 4氏は2プラス2を定期的に開催することで一致。来年はモスクワで開く見通しだ。日本側は会談で、安倍政権が進める「積極的平和主義」を取り上げた。日本側によると、ロシア側は理解を示した。ショイグ氏は日米が進めるミサイル防衛(MD)について懸念を表明。地域情勢では、日本側は尖閣諸島海域で中国公船による領海侵入が続く現状を踏まえ、中国側へ自制を求めていると説明した。

 首相は2プラス2を「具体的な成果が出た。両国の協力、信頼関係を大きく発展させるものだ」と評価した。

 ≪軍拡の中国牽制 領土は首脳頼み≫

 「開催自体に価値」

 日露両国が2プラス2を通じて安全保障協力を拡大するのは、急速な軍拡を進める中国の存在が大きい。中国は、オホーツク海や北極海にも海洋進出を進めており、ロシアにとっても潜在的な脅威に映りつつあるからだ。一方、対中牽制(けんせい)で一致する両国だが、北方領土問題ではロシア側の消極姿勢が改めて浮き彫りになった。

 日本側は、11月1日の日露防衛相会談や2日の2プラス2で、中国公船による領海侵入などの挑発行為に触れ、安倍政権が進める集団的自衛権の行使容認に向けた検討などを何度も説明。ロシア側から「(状況の説明に)謝意が示され、理解を得た」(岸田文雄外相)ことの意味は大きい。

 岸田氏は2日の共同会見で「日露の安保協力は特定国を念頭に置いたものではない」と強調。会談でロシアが中国に言及する場面はほとんどなかったが、外務省幹部は「意図的に避けていたようだ。神経質になっている証し」とみる。

 ラブロフ外相が訪日した1日に、ロシア空軍機が日本領空に接近するなど、ロシアが今も国防上の懸念材料であることは変わらない。ショイグ国防相が日米のミサイル防衛(MD)システムに懸念を示すなど、両国に安全保障上の摩擦も残っている。

 今回合意した内容も、日米・日豪の2プラス2に比べれば、希薄な印象が否めない。ただ、防衛省幹部は「内容以上に、日露で開催できたこと自体が中国へのメッセージだ」と語った。

 ソチ五輪で訪露へ

 一方、領土問題では、首相官邸を訪れたラブロフ氏らに対し、安倍首相は「多様な分野で日露協力が進む中で、平和条約交渉を進展させたい」と語り、解決に意欲を示した。

 外務省幹部は、平和条約のない両国が2プラス2に踏み出す最大の狙いについて「領土問題解決に向けた信頼関係の醸成」と言い切る。4月の日露首脳会談で、領土問題の協議再開に合意したが、ロシア側が日程調整に消極的な状態を続けたからだ。

 2日朝には、領土問題の次官級協議を担当する杉山晋輔外務審議官とモルグロフ外務次官が都内で朝食会を開いたが、あくまで「非公式」。正式協議は8月に1度開いたきりで、今回ようやく、来年1月末~2月初旬に第2回会合を開くことで合意した。

 プーチン大統領はこれまで、領土問題で「引き分けを目指す」との言葉で領土問題の解決に意欲を示す一方で、4島すべての帰属確認など、日本側の主張はかたくなに拒み続けている。1日の日露外相会談でも、ラブロフ氏は妥協の余地を見せず、岸田氏と約45分にわたり、激しい応酬を交わしたという。

 事態打開の鍵を握るのは、首相とプーチン氏によるトップ会談だ。「首脳同士の信頼関係を生かし、プーチン氏の考えを根気よく変える」(外務省幹部)しか手はなく、首相は来年2月、ロシアでのソチ冬季五輪に合わせ訪露する意向だ。領土問題の次官級協議は、その直前に設定された。

 「国際会議で短時間会うのではなく、プーチン氏とじっくり話す場を作れ」

 ロシアに精通する首相経験者は、首相にこうアドバイスしているという。(SANKEI EXPRESS

 【日露2プラス2ポイント】

・アジア太平洋地域の安全保障問題を扱う多国間会議の場で協力

・海上自衛隊とロシア海軍の間でテロや海賊対処の共同訓練実施

・日本側は安倍政権が進める「積極的平和主義」を説明し理解要請

・岸田文雄外相の初の2プラス2は「地域の安定に寄与する」と述べ、ロシア国防相は「テロや大量破壊兵器、海賊といった新たな脅威に対する相互理解を新しいレベルに上げることができる」と意義を強調

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