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【中国無差別殺傷】昆明の街 ウイグル族が消えた
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中国・昆明駅(雲南省)_無差別殺傷事件の現場状況図=2014年3月1日午後9時ごろ、※現地時間、目撃者の証言などによる 中国雲南省の省都、昆明市の昆明駅で29人が死亡、143人が負傷した無差別殺傷事件で、公安当局は3月3日、いまだに逃走しているとみられる犯行グループ数人の行方を全力で追っている。地元メディアによると、容疑者の遠方への逃亡や同様の暴力事件の再発を防ぐため、市内と郊外を結ぶ道路での検問を強化するなどの措置を取った。昆明市内でウイグル族が多く居住する地域では、大型車両や警官多数を配備し警戒態勢を強化。公安当局者がウイグル族の民家を回って執拗(しつよう)な捜索を行っており、ウイグル族が忽然(こつぜん)と姿を消したホテルもある。
昆明市西南部に位置する大樹営地区。10台ほどのタクシーに「危険だから」と乗車拒否され、ようやくたどり着くと、迷路のような小路には、無数の蚊が飛び交っていた。建物が密集するその一画に、ウイグル族がよく利用している小さなホテルがある。6階建てのホテルの2階と3階は通常、ウイグル族で埋まっているという。
ホテルのフロント女性は「平均して20~30人のウイグル族が宿泊している。全員、長期滞在の人たちだ。でも事件の後、みんな荷物を部屋に残したまま、戻ってこなくなった」と話した。2日夜には、40~50人の公安関係者がホテルを訪れ、部屋をくまなく捜索していったという。
「宿泊者らが事件に関係があったのかは分からない」とフロント女性も困惑している様子だった。ウイグル族の宿泊者が、公安当局に拘束・連行されたのか、自発的に姿を消したのかは不明だが、大樹営地区に滞在するウイグル族の間に、不安が広がっているのは事実だ。
今年1月、新疆ウイグル自治区からやってきたという51歳の宝石商の男性は、「ウイグル族というだけで、公安当局の取り締まりが厳しくなった。商売にならない。できるだけ早く新疆に帰りたい。大樹営地区には70~80人のウイグル族がいるはずだが、多くが数日の間に新疆に帰るようだ」と嘆いた。(昆明 川越一/SANKEI EXPRESS)