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【中国無差別殺傷】昆明で29人死亡 次々に切りつけ閉鎖空間パニック

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【中国無差別殺傷】昆明で29人死亡 次々に切りつけ閉鎖空間パニック

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中国・昆明駅(雲南省)_無差別殺傷事件の現場状況図=2014年3月1日午後9時ごろ、※現地時間、目撃者の証言などによる  ≪「ウイグル独立勢力のテロ」≫

 中国南部の雲南省の省都、昆明市の昆明駅で3月1日午後9時ごろ、覆面をしたグループが居合わせた人たちを襲撃し、刃物で無差別に切りつけた。2日の新華社電などによると、死者は少なくとも29人、重軽傷者は140人以上。公安当局は容疑者4人を射殺し1人を拘束した。

 習近平指導部は新疆ウイグル自治区の独立勢力による「組織的テロ」と断定し治安当局に「テロ分子を厳しく処罰する」よう命じた。中国メディアなどによると、実行グループは全員同じ黒色の服と覆面を着用、約30分にわたり刃物で市民を殺傷したという。

 都市で起きた暴力事件としては2012年11月の習指導部発足後、最悪の惨事。5日に全国人民代表大会(全人代=国会)の開幕を控え、治安対策を強化していた中での事件だけに、指導部は衝撃を受けている。

 北京の日本大使館によると、日本人が事件に巻き込まれたとの情報はない。

 中国メディアなどによると、射殺されたのは男3人と女1人。このほか女1人が拘束された。実行グループのメンバーは、刃渡り40~70センチの刃物を使い、駅の乗車券販売窓口で並んでいた人たちを襲った。ほかに5人ほどが逃走しているとの情報もある。警察は現場で刃物約20本を押収した。

 国営メディア関係者は、犯行グループは新疆の独立を求める組織「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」の旗が書かれた黒色の服を着ていたとの情報があると明らかにした。

 共産党の治安部門の責任者、孟建柱政法委員会書記のほか、公安省の捜査チームが現地入りし、事件の処理に当たっている。地元当局は事件後、市内全域に厳戒態勢を敷き、付近一帯は緊張に包まれた。

 北京市共産党委員会は2日緊急会議を開き、全人代に向け関係部門に一層の治安強化を命じた。中国では少数民族問題を抱える新疆で暴力事件が続発しているほか、昨年(2013年)10月には北京市の天安門前でウイグル族によるとみられる車両突入事件が起きている。

 ≪次々に切りつけ閉鎖空間パニック≫

 「人が切りかかっているぞ」。誰かの叫び声の直後に乗車券売り場に乱入してきた犯行グループは、逃げ惑う人や、しゃがみ込む人に次々とナイフを振り回して切りつけた。中国雲南省昆明市の昆明駅で起きた無差別殺傷事件。犯人らは逃げ場のない閉鎖空間でパニック状態に陥った市民を年齢や性別にかかわらず容赦なく襲い続け、倒れた人々の周りの床には血だまりが広がった。

 「誰でもいいという感じ」

 「犯人らは殺せるなら誰でもいいという感じだった。本当に怖かった」。乗車券売り場で友人とともに頭部を切られた雲南省麗江の女子大学生(23)は入院先で弱々しく語った。恐怖でしゃがんでいたところを後ろから切りつけられたが、命に別条はないという。

 目撃者らによると、犯行グループは駅前までマイクロバス型の車両で来ると、約10人が2グループに分かれた。全身黒ずくめの服装で、頭から黒い布をかぶっていたといい、2人ほど女がいたとの証言もある。

 少なくとも1つのグループは駅前の広場に設置された臨時待合所に乱入し無差別に襲撃。広場のほかの場所でも襲いかかり、混乱した多くの市民らが駅舎の1階にある乗車券売り場に逃げ込むと、追いかけてきた犯行グループが逃げ場を失った人々をさらに襲った。多くの被害者は頭部や首を狙われていた。

 売り場は大混乱に陥り、押し倒される人も。床に倒れたところで頭部を切られた広東省恵州の男性(31)は「犯人はしゃがんでいる人や倒れている人を狙っていた。一人でも多くを殺そうとしていた」と証言。人々が叫んでいたため、犯人の話し声や叫び声は聞こえなかったという。売り場も臨時待合所も一方しか出入り口がなく、逃げにくい構造だったことも被害の拡大を招いた可能性がある。

 「管理さらに強化を」

 3月2日午後には乗車券売り場は清掃され、血痕などは見あたらなかったが、駅前の広場周辺には約15メートルにわたって大量の血痕が残っており、被害のすさまじさを伝えていた。

 近くに住む男性住民は「独立を目指す新疆ウイグル自治区のウイグル族が、近く開かれる全国人民代表大会(国会)の前をわざと狙ったのだろう」と吐き捨てるように語り、ウイグル族の管理をさらに強めるべきだと興奮した様子で話していた。(共同/SANKEI EXPRESS

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