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億万長者生む人気スマホゲーム 「キャンディークラッシュ」

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億万長者生む人気スマホゲーム 「キャンディークラッシュ」

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 色とりどりのキャンディーを並べ替えて遊ぶスマートフォン(高機能携帯電話)用の人気パズルゲーム「キャンディークラッシュサーガ」を手掛ける英の新興ソーシャルゲームメーカー、キング・デジタル・エンターテインメントが米で計画している新規株式公開(IPO)で、企業価値(株式時価総額)が最大76億ドル(約7800億円)にも達することが3月12日、分かった。この金額は創業90年の米大手玩具メーカー、ハズブロを追い越し、2011年上場のライバル、米ジンガに匹敵する。華々しい市場デビューとなるが、浮き沈みの激しい業界だけに将来性を疑問視する声もある。

 510億円を調達

 ロイター通信や米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)などが、米証券取引委員会(SEC)に提出された関係書類を元に報じた。

 キング社はIPOで1株当たり21~24ドル(約2100~約2500円)で2220万株を発行し、約5億ドル(約510億円)を調達。2003年にスウェーデンでキング社を立ち上げた共同創業者のリカルド・ザッコーニCEO(47)は発行済み株式の9.5%を保有し、IT(情報技術)業界を代表する億万長者の仲間入りを果たす。

 複数の株式引受業者がロイター通信に語ったところによると、IPOの実施時期は今月(3月)25日になるという。

 世界で5億DL

 キャンディークラッシュは12年4月に交流サイト(SNS)のフェイスブックで公開し、ほどなくスマホでも楽しめるようになった。他のスマホ用ゲームと同じく基本料金は無料で、ゲームに使うアイテムに課金する仕組みだが、課金額が1ドル(約102円)と安いこともあり、昨年(2013年)11月には5億ダウンロードを記録。世界で最も人気があるゲームに急成長した。

 キング社の売上高はゲーム公開前の12年1~3月期は2200万ドル(約22億4000万円)だったが、13年10~12月期には6億200万ドル(約614億円)と約27倍に激増。キャンディークラッシュは売上高全体の約3分の2を占める稼ぎ頭だ。好調ぶりを受け、キング社は先月(2月)、ニューヨーク証券取引所でのIPO計画を発表した。

 浮き沈み激しく

 数あるネットビジネスの中で、いま一獲千金を狙う人々が熱い視線を注いでいるのはスマホ向けゲームだ。英BBC放送(電子版)が12日、米グーグルが米のゲームコントローラー製造メーカーを買収し、アンドロイド搭載スマホ向けのゲームコントローラーの開発に乗り出すと伝えるなど、170億ドル(約1兆7300億円)といわれる巨大市場をめぐり、各社がしのぎを削っているが、キング社はIPOによってその先頭集団に新規参入することになる。

 とはいえ、IPOの研究で知られるジェイ・リッター米フロリダ大学教授はロイター通信に「(キング社が)いまのペースで急成長を続けるかどうかは疑問だ。新たなゲームに人々がお金を支払う保証もない」と疑問を投げかける。

 実際、人気のゲームは飽きられるのも早い。それまで一番人気だったジンガの人気ゲーム「ファームビル」は「キャンディークラッシュ」に負け、ジンガの株価は現在、IPO実施時から約4割も下落した。また、キング社の「キャンディークラッシュ」への依存度の高さから、このゲームの人気が下火になればキング社の経営が一気に傾くとの見方もある。(SANKEI EXPRESS

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