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絶望を希望に変えるトリックスター SKY-HI
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アーティストのSKY-HI(スカイハイ)=2014年1月24日(提供写真) SKY-HIは、パフォーマンスグループAAAのメンバーとしても活動する日高光啓のソロで活動するときの名義だ。滑舌の良い鋭いラップ、語彙力を生かした独創的なリリックが耳をとらえる。今月(3月)12日に1stアルバム「TRICKSTER」をリリースした。
「音楽は、ただやりたいだけならネットにあげるとか、形にする方法はいくらでもあるけれど、自分の作品やライブにお金と時間をかけてくれることの尊さを以前行ったツアーで実感して、それがこのアルバムを作る原点になりました」
こう話す日高は、自分の放つメッセージと向き合うにあたって、一切の妥協を排そうと考えた。「それまでに決まっていた提供楽曲やCDリリースなども一度すべて白紙に戻し、自分自身でトラックを作るところからリスタートしました」。その過程でレーベルにも迷惑をかけたし、自分自身で制作期間を圧迫したうえ、思うように作業が進まない事態にも陥った。だが、そうやってもがいているとき、アルバムのテーマに結びつく自身の気づきがあったという。
「絶望というネガティブな要素は、それを解くカギにもなっているはずだから、見方、やりかた次第でいくらでもひっくり返せる。それを音楽というかたちにできたらいいと思ったんです。絶望を欺いて希望に変えてやる! みたいな感じでした」。アルバムタイトルのTRICKSTERとは、神話などに出てくる、善と悪の両面を持ち、物語をひっかき回す者という意味だという。
AAAとの活動との両立や今後のビジョンを聞いたところ、「SKY-HIの音楽に出会うきっかけは、ロックフェスで見たりAAAの活動で知ってくれていたり、他アーティスト、KREVAや三浦大知との活動をきっかけに知ってくれた人もいる。どれであっても、僕がやっている音楽に触れた人の人生をポジティブにできればいい。そこにカテゴリーはいらないと思っています」と語った。
インタビュー後に行われたライブでも、「明日からのあなたの人生を変えるために命を懸ける!」とステージから熱く伝えていた姿が非常に印象的だった。(音楽評論家 藤田琢己/SANKEI EXPRESS)