SankeiBiz for mobile

【笑顔泥棒~ガールズフォト講座】望遠と広角を使い分けよう!

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのトレンド

【笑顔泥棒~ガールズフォト講座】望遠と広角を使い分けよう!

更新

単純に人数をたくさん入れたい、思い出の場所がどんな場所なのか?分かるように広角レンズを選びました=2014年4月27日、高知県香南市(須藤夕子さん撮影)  祭りの撮影をする際、レンズを何ミリで撮るのがベストか?を考えるかと思いますが、望遠レンズは背景をスッキリさせ、被写体を浮き立たせ存在感のある写真に、広角レンズは広くその場所を写せることで、全体の雰囲気が伝わる写真が撮れます。今回は毎年4月に高知県香南市で行われる「どろめ祭り」を取り上げます。どろめ(マイワシやウルメの稚魚)の豊漁と安全を祈り、杯に一升(1.8リットル)を一気に飲み干し、その速さを競うイベントで、日本の変わったお祭りの10本の指に入るでしょう。今年で57回目を迎えた奇祭をみようと、今年も8000人の人が集まりました。

 ≪広角レンズ使って子供をたくさん!≫

 古くから伝わる踊りを披露した子供たち。踊りが終わり、緊張から解き放たれた瞬間を舞台袖でとらえました。声をかけてシャッターを切り、5枚目くらいの写真です。田舎の子供らしい純粋な笑顔を広角レンズで撮影しました。単純に人数をたくさん入れたい、思い出の場所がどんな場所なのか?が分かるように広角レンズを選びました。お日さまが高い12時くらい、真上からの強い日差しで子供たちの影が強く出てます。そして青いハッピの色がクッキリと出るよう、カメラの色の設定をビビッドに出るようにしました。

 【Data】

カメラ       Canon EOS 5D Mark III

絞り        F9

シャッタースピード 1/160

ISO       100

レンズ        24ミリ-105ミリ F2.8(canon ピクチャースタイル=風景)

 ≪観客も大事 絞りに注意≫

 この写真で、絞りを決める時に大切なのは、飲み干す人を見る8000人の観客です。この人数が見つめる中で、ということが伝わらないと意味がありません。絞りを開けすぎる(数字を小さくし過ぎてしまう)と背景がボケ過ぎてしまい、一人で一気飲みをしているような写真になっています。

 【Data】

カメラ       Canon EOS 5D Mark III

絞り        F8

シャッタースピード 1/125

ISO       100

レンズ       24ミリ-105ミリ F2.8

 ≪フィギュアの背景に美しいボケ味を出す≫

 「どろめ祭り」のフィギュアで、高知出身のフィギュアアーティスト、デハラユキノリさんの作品です。背景には大漁旗を掲げた漁船をバックに約5センチのフィギュアを望遠レンズで撮影しました。望遠レンズのボケ感は、レンズによって(メーカーによっても)かなり違いがあります。「二線ボケ」という言葉があるのですが、レンズの収差によって生じてしまう、直線が2本の線のようになってしまう現象のことです。これがない方が美しいボケとされますが、このレンズは、2線ボケがなく、美しいボケ味が出ています。

 【Data】

カメラ       Canon EOS 5D Mark III

絞り        F16

シャッタースピード 1/60

ISO       100

レンズ       70ミリ-200ミリ F4

 ≪全体の雰囲気と人の表情 ズームレンズで撮り分け≫

 舞台から離れ、遠くから望遠レンズで狙ったカットです。海をバックに、海岸で行われる祭りだということがよく分かる写真ですね。望遠のズームレンズで被写体に近寄れるだけ近寄ったカットと、お祭りの看板や優勝旗を入れたカット。同じ場所から2種類以上の写真が撮れますので、なかなか動きがとれない場所などは、やはりズームレンズを使用するのをおすすめします。

 【Data】

カメラ       Canon EOS 5D Mark III

絞り        F8

シャッタースピード 1/60

ISO       100

レンズ       70ミリ-200ミリ F4

 ≪荒い日の波を捉えるシャッタースピード≫

 波が荒い日でした、波を氷のように止める写真を撮るには、シャッタースピードが速くないと撮れません。これは1/500でシャッタースピード優先で撮影しました。子供の後ろ姿をとらえることで、この写真を見た時に、多くの人が子供のころの自分と重ね合わせられるような写真になると思います。

 【Data】

カメラ       Canon EOS 5D Mark III

絞り        F6.3

シャッタースピード 1/500

ISO       100

レンズ       70ミリ-200ミリ F4

 ■須藤夕子(すどう・ゆうこ) 1974年、横須賀市出身、広告代理店など3年間のOL経験を経て、カメラマンの道を目指す。現在フリーランスカメラマンとして雑誌、広告など国内外の著名人ポートレートを過去1000人以上撮影。その他に写真講師として各地で教えている。公式サイト:sudoyuko.com

 【私のイチオシ】

 ■「CANON EF70ミリ-200ミリ F4L IS USM」 一眼レフを始めたばかりの方、2本目のレンズは、ぜひ望遠のズームレンズをおすすめします。旅先に持っていきたい、女性なので、あまり重いレンズは疲れてしまうという方も多いと思います。こちらのレンズは760グラムと非常に軽く、IS付きで動く被写体を追いかけてくれるので、ブレも少なく、お子さんの運動会などにはもってこいのレンズと言えるでしょう。

 ≪作品お待ちしております!≫

 カメラ女子の力作を募集します(男性もOK)。テーマは自由です。Facebookの「笑顔泥棒写真倶楽部」では無料で写真添削をしています。投稿写真の中で良い作品は、こちらの読者コーナーで発表されます! 投稿写真はメールでも受け付けます。作品名▽氏名(希望者はハンドルネーム)▽住所▽電話番号▽職業▽使用カメラ機種▽撮影場所▽撮影日-を記載。投稿お待ちしています! アドレス:ex-camera@sankei.co.jp

 【NEWS!】

 EMPギャラリー御徒町にて。上海アートフェア選考展 作品展示。5月7日~6月8日

ランキング