ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
政治
「維新」解党正式決定 8月に橋下、石原両氏が新党 政策一致困難 野党再編展望なく
更新
日本(にっぽん)維新の会臨時党大会で、解党の発表を聞く橋下(はしもと)徹共同代表(右)と松井一郎幹事長=2014年6月22日午後、大阪市北区(山田哲司撮影) 分党を決めている日本(にっぽん)維新の会は6月22日、大阪市内で臨時党大会を開き、解党することを正式に決めた。7月末までに解党手続きを終え、橋下(はしもと)徹共同代表(44)、石原慎太郎共同代表(81)がそれぞれ8月中に新党を結成する方針だ。
維新所属国会議員62人のうち、橋下新党には37人、石原新党に23人がそれぞれ参加する見込み。2人は無所属で活動する。
橋下新党は「日本維新の会」の党名を継承し、新党発足に合わせて結いの党との合流を急ぐ。両党が合流すると、新党は51人になる。橋下氏は民主党の一部やみんなの党なども含めた野党再編の加速を目指す。石原新党は今月(6月)26日にも新党名を決定し、みんなの党などの議員の参加も呼びかける。
臨時党大会で、橋下氏は「トップのマネジメント不足で大変申し訳ない」と解党に至ったことを陳謝。その上で「石原氏と感覚的な違いで溝が埋まらなかった」と釈明した。東京からテレビ中継で参加した石原氏は「結(ゆ)いの党とは政治信条が全く相いれず、行動をともにすることはできなかった」と述べた。両氏は解党後も互いに連携を維持していく考えを示した。
2012年9月に橋下氏が立ち上げた維新は12年11月に石原氏率いる太陽の党と合流したが、合流から約1年7カ月で事実上の幕を下ろした。(SANKEI EXPRESS)
≪政策一致困難 野党再編展望なく≫
日本(にっぽん)維新の会の解党が6月22日、正式に決定した。橋下(はしもと)徹、石原慎太郎両共同代表はそれぞれ新党を立ち上げ、野党再編を呼びかける構えだが、民主党など他の野党が呼応するあてはない。巨大与党を前に展望は開けず、両代表の足元では早くも徒労感も漂い始めている。
「橋下さんと行動をともにしてきたことは人生の快事だった」。石原氏は臨時党大会でこう橋下氏を持ち上げた。だが、東京からのテレビ中継で参加した石原氏のあいさつが終わっても、大阪の会場で拍手は起きなかった。
「これだけ洞察力の優れた政治家はいない」。橋下氏も石原氏をたたえた。ただ、2012年12月の衆院選について「大阪府議や市議が全国を駆け回って比例票をかき集めた」と国会議員を牽制(けんせい)。「さわやかな別れ」(松井一郎幹事長)とは裏腹に、両者の冷え切った関係が浮き彫りにされた。
橋下新党の松野頼久国会議員団代表(53)は党大会後、記者団に「結(ゆ)いの党との合流後の姿に国民の支持が集まれば野党再編は進む」と強調した。しかし、集団的自衛権の行使容認に橋下新党は積極的、結いは慎重だ。主要政策の一致よりも「対自民」の数合わせを優先すれば、路線対立から国政を停滞させた民主党の二の舞いとなりかねない。
衆院議員数で維新に迫られていた民主党は維新の分裂により野党第一党が保証された。民主党を巻き込んだ野党再編は困難になったとの見方は強まっている。橋下氏との連携に意欲的な前原誠司前国家戦略担当相(52)も離党は否定する。
結い幹部は「橋下氏の国政進出がない限り展望は開けない」と橋下氏の国政進出が鍵だとする。
保守系野党の結集を模索する石原新党は、安倍晋三政権に集団的自衛権の行使容認に消極的な公明党との連携解消を迫り、石原新党との連携を呼びかける構えだ。だが、「自民党より右寄り」の印象が強く、「統一会派の最有力候補が石原新党というわけではない」(みんなの党の水野賢一幹事長)と距離を感じる政党は少なくない。
石原新党に参加する中田宏衆院議員(49)は党大会後、記者団を前に自嘲気味に語った。
「どこの野党も展望がないまま走っている。当分は安倍政権に頑張ってもらい、その間に力を蓄えていくことだ」(内藤慎二/SANKEI EXPRESS)