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【大相撲】豪栄道が大関昇進「大和魂を貫いてまいります」

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【大相撲】豪栄道が大関昇進「大和魂を貫いてまいります」

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大関昇進の伝達を受ける豪栄道(ごうえいどう、右)。左は境川親方(元小結両国)=2014年7月30日、愛知県丹羽郡扶桑町の境川部屋宿舎(森本幸一撮影)  大相撲名古屋場所で12勝3敗の好成績を挙げた東関脇豪栄道(ごうえいどう、28)=本名・沢井豪太郎、大阪府出身、境川部屋=の大関昇進が7月30日、日本相撲協会の臨時理事会で、満場一致で決まった。秋場所(9月14日初日・両国国技館)はモンゴル勢の3横綱の下に日本人3大関が座る。

 新大関の誕生は2012年春場所後の鶴竜以来で、日本人力士の大関昇進は11年九州場所後の稀勢の里以来。

 我慢強さ・潔さ

 相撲協会は出来山理事(元関脇出羽の花)と大鳴戸審判委員(元大関出島)を愛知県扶桑町の境川部屋宿舎に派遣し、昇進を伝達した。豪栄道は「これからも大和魂を貫いてまいります」と口上を述べた。

 豪栄道は記者会見で、口上に盛り込んだ大和魂について「日本人の我慢強さ、潔さが込められている」と説明。今後に向け「次の目標は優勝。横綱だけじゃなく、どんな力士にも負けたくない」と抱負を述べた。師匠の境川親方(元小結両国)は「強さを過信せず、一生懸命稽古をしてきた。いつかはやってくれる男だと思う」と初優勝に期待した。

 元高校横綱の豪栄道は(7月)27日終了の名古屋場所で白鵬、鶴竜の2横綱を破った。関脇を昭和以降最長の14場所連続で務め、新入幕から所要41場所の昇進は史上6位の遅さ。大阪府出身の大関は1970年名古屋場所後の前の山以来で昭和以降2人目。

 ≪待望の日本人横綱へ まずは初賜杯≫

 豪栄道(ごうえいどう)の昇進により大関陣は日本勢3力士となった。ただ横綱3人は全てモンゴル出身。和製横綱の待望論はさらに高まる。横綱昇進へ不可欠なのが優勝だ。

 全ては初の賜杯を抱くことから始まる。豪栄道も次の目標を「優勝」と即答。2006年初場所の栃東を最後に遠ざかる日本出身力士の優勝を果たせば、綱取りムードは沸騰するだろう。

 しかし、周囲の目は厳しい。稀勢の里は1年間で2度も綱取りの好機を逃し、名古屋場所の千秋楽まで優勝を争った琴奨菊は故障が多い。

 だからこそ、新大関誕生が風穴をあける契機として期待される。師匠の境川親方は「今の横綱3人の勝負根性をみんなが吸収し、そうはいかんぞとぶつかることで活気づけばいい」と3大関に発奮を促す。

 7月28日の横綱審議委員会では、大関陣の今後を占う話題が、史上3人目の優勝30回を達成した白鵬を上回ったという。初優勝の先につながる綱取りに向け、豪栄道は「力士である以上、その思いは当然ある」と気概を示す。日本人大関による横綱昇進レースが本格化すれば、回復傾向の大相撲人気はさらに熱を帯びる。(SANKEI EXPRESS

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