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新横綱・鶴竜「一生懸命努力します」 にじむ誠実さ 手紙の通り「立派な力士」に

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新横綱・鶴竜「一生懸命努力します」 にじむ誠実さ 手紙の通り「立派な力士」に

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【大相撲】第71代横綱となった鶴竜力三郎(かくりゅうりきぶろう、井筒部屋)のプロフィル=2014年3月26日  大相撲の鶴竜(28)=本名マンガラジャラブ・アナンダ、モンゴル出身、井筒部屋=が3月26日、日本相撲協会の番付編成会議と臨時理事会で正式に第71代横綱となった。2012年秋場所後の日馬富士以来、1年半ぶりの誕生。外国出身力士が5人連続で昇進した。

 夏場所(5月11日初日・両国国技館)は01年初場所の曙、武蔵丸、貴乃花以来の3横綱。モンゴル出身の先輩横綱、白鵬と日馬富士とともに史上初めて最高位に外国勢3人が並び立つ。

 「横綱の名を汚さぬよう、一生懸命努力します」。大阪市内で昇進伝達式に臨んだ鶴竜は、外国出身力士で随一の日本語のうまさを証明するかのように、よどみない発音で口上を述べた。自身を高めてきた「努力」の言葉を用い「皆さんのおかげという気持ち。自分の思ったことを伝えようと。ちゃんと言えたかな」と、にっこりほほ笑んだ。

 モンゴルから駆けつけた、父、マンガラジャラブさん、母、オユントゥグスさんは感激の面持ちで息子の晴れ舞台を見守り、鶴竜の頬にキス。「本当に幸せだ」と声をそろえた。鶴竜も「いい親孝行ができた」と感慨深げだった。

 15歳だった01年4月、大相撲関係者に力士を志す手紙を出したのが全ての始まりだった。文面に「立派な力士になるように精いっぱい稽古に励みます」などと書かれていた。鶴竜は「あの手紙で自分の相撲人生がスタートした。言葉通りの力士になれたのかな」と当時を懐かしむ。

 師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は「よくここまで来たな。誠実な性格で、こつこつと努力してきたからな」と視線を遠くにやった。朝から強い雨の降る悪天候とは対照的に、晴れ舞台は温かくほのぼのとした空気に包まれた。

 土俵入りは朝青龍以来の雲竜型に決定。27日に新しい綱を作る「綱打ち」が行われ、貴乃花親方(元横綱)の指導で土俵入りを稽古。28日に明治神宮で土俵入りを奉納する。(SANKEI EXPRESS

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