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【クレモンティーヌのパリ便り】Rencontres:出会い 人生を豊かにしてくれる
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パートナーと南仏の別荘のテラスにて。閉ざしていた心が開きました!(クレモンティーヌさん提供) みなさんお元気ですか? パリは今週から冬時間になりました。これからパリは灰色の世界に突入します。これがとっても長いんです。気がめいらないようにパーティーをしたり、映画を見たり、うきうきすることを計画するようにしています。
もうすぐ新しいアルバム「クレモンティーヌ・シングス・ディズニー」がリリースされるんですよ。1年かけてじっくり作ったアルバムです。今回はいつもの音楽仲間に加えて新しいアーティストとの出会いがたくさんありました。みなさんに今までのアルバムとは少し異なる世界を楽しんでもらえると思っています。
そこで今日は皆さんに「出会い」についてお話ししたいと思います。「出会い」は人生を豊かにする大切な出来事。キャリア志向の全くない私の音楽人生はすべて「出会い」によってできあがっています。ジャズ・ピアノの先生との出会い、ミュージシャンとの出会い、日本との出会い、どれも手に入れようと思って計算したことではないんですよ!
今回3曲のアレンジを担当してくれたジュリアン・リボーとはパーティーで出会い、音楽の話題でたいそう盛り上がりました。彼の持つブリティッシュ・ロックの世界は私のジャズ&ボサノバの世界とまったく異なるものですが、何度も話し合って、独特の浮遊感のあるスタイリッシュな世界ができあがりました。美術大学を卒業している彼は、娘のソリータのいい大人の友達にもなりました。もう一人、フランスを代表するジャズ・ラテン・ピアニストのドミニク・フィヨンは共通の友達の紹介で出会いました。何とも繊細でいながらダイナミックな彼独自の世界は、豊富な知識と圧倒的な技術で形成されているのです。最低でも3種類のアレンジのデモを作り、「丁寧」に作り出された音たちは楽しそうに踊っていました。ジュリアンのパートナーはスウェーデン人、ドミニクのパートナーは日本人とドイツ人のハーフ、国際的な家族構成も彼らの魅力につながっているような気がします。
日本では「出会い」を求めて合コンというパーティーのようなものを行うそうですが、フランスにはそんな奇妙な会合は存在しません。カフェで隣に座った人、犬の散歩で毎日会う人、心をオープンにしていれば、どんな時でも、いくつになっても「出会い」は存在します。
数年前に前のパートナーと別れ、もう新しいパートナーに出会うことはないだろうと思っていた私の前に突然現れたのは、何と娘のリセ(高校)の物理の先生でした。
娘の先生ですよ!! 信じられますか? 個人面談で彼に出会った時、閉ざしていた心が開いたのです。恋愛だけではなく、友達もそうですよね。大人になってからは友達はできない、なんて言う人がいますが、そんなことはありませんよ!!
「出会い」の少ない人には共通点があります。人の話を聞かない人、何事に対しても否定的な人、ユーモアのない人、話題の少ない人…。好奇心の度合いがそのまま出会いの数になるような気がします。
それでも「出会い」がない!と思っているあなた!! 旅に出てみてはいかがでしょうか? 見知らぬ風景、異なる文化はきっとあなたの心を開いてくれるのではないでしょうか?(フランス人アーティスト クレモンティーヌ/SANKEI EXPRESS)
La rencontre c’est vraiment un etat d’esprit. Si on est ouvert, on se sent libre on peut rencontrer homme ou femme, n’importe ou n’importe quand.
出会いというものは心理状態を表すものかもしれません。心を開けば、解き放たれた気持ちになって、いつでもどこでも性別を問わず、出会いがあるものなんです。