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生き方編 人間関係はバランスが大切
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IKKOさんの言葉をまとめた書籍「IKKO_心の格言200」(エムオン・エンタテインメント刊、1200円)。11月29日発売(提供写真)
会社など、組織の中での自分の立ち位置って、とても難しいものですよね。部下を持つようになると、どう振る舞えばいいのか、分からなくなってしまうことがあります。特に今の若者はなかなか仕事が続きませんので、ついつい甘く対応してしまうことも。そうすると、自分が何をすべきかがどんどん見えなくなり、自分の仕事にまで悪影響を及ぼしてしまいます。
私も経営者として多くの部下を育ててきました。変わった言い方かもしれませんが、上司も親も教師も、「指導する立場の人間はみなビフィズス菌」に似ているかも?
腸内環境は、善玉菌(ビフィズス菌)、悪玉菌、その他の菌の割合が2:1:7だと言われています。その他の菌は風見鶏のようなもので、善玉菌と悪玉菌、どちらか優勢なほうについていく。ほんの少しでも善玉菌が悪玉菌に負けてしまうと、一気にバランスが崩れてしまうといいます。
ここで言いたいのは、組織の中でも同じで、相手にすべきはその他の7割ではなくて、1割の悪玉菌だということ。7割の比率が必ず優勢な方に味方してゆく。
人間関係も、味方とどっちつかず、敵の割合は3:4:3だといわれます。自分の中の何かが崩れた瞬間に、バランスも崩れ、今まで味方だと思っていた人たちは離れていきます。キャリアをしっかりと築き上げ、足を引っ張ろうとする人たちに負けないことが大切なのです。そうすれば、おのずから若い人や周囲もあなたの味方となり、自分の輝ける環境となることでしょう。
部下に気を遣うのもダメですね。私は、するべきこと、足りていない部分は、スタッフにもビシッと言うようにしています。きつく聞こえるかもしれませんが、辞められたら困るけれど、良くしてゆくためには必要だと思います。今のスタッフの業務は私のマネジメントですから、私の行動に集中していてほしく、私もそこをポイントにしています。私から気持ちが離れた瞬間に、マネジャーとしての業務は成り立たなくなってしまいますから、ムリに引き留めることをしても、こちらが部下にへんに気を遣って甘やかしても、そこからは何も生まれません。気を遣うことができない人間にこちらがへりくだって気を遣うと、すべてのレベルが落ちてしまうから! 相手も勘違いしてしまいますし、こちらも向上していきませんから。誤解を怖れずに言うならば、「辞めたいならしかたない」という気持ちで、毅然(きぜん)とした態度で接するようにしています。
すると、部下も目配りをするようになって多くのものが見えてきますし、こちらも部下に厳しく言えるだけの人間にならなければなりませんから、手を抜かないように、気を抜かないようにと、双方にいい意味での緊張感が生まれるのです。指導するにも根気が必要だし、エネルギーもいります。嫌われてしまうという恐怖感もありますし。しかし、そこで「面倒くさいから注意するのをやめよう」とあきらめてしまった瞬間に、お互いに成長できなくなります。
気は遣いませんが、もちろん、愛情はかけます。部下があまりにもいろんなことを言われすぎて精神的にいっぱいいっぱいになってしまっているな、と思ったら、そこはきちんとやさしい言葉をかけ、愛情を注いであげる。それも上司としての責任だと思っています。
「この人についていこう」と思われるような絆を作るためには、指導する立場の人間も、それだけのことをしないといけないのですね。大変な立場ではありますが、自分をしっかりと持って、がんばっていきましょう!
愛を込めて IKKO(美容家 IKKO/SANKEI EXPRESS)
≪『IKKO 心の格言200』 11月29日発売≫
女性ファッション誌「andGIRL」で連載され、大反響を獲得したIKKOさんの言葉をまとめた書籍『IKKO 心の格言200』が2014年11月29日(土)に発売されます。美容、仕事、恋愛、お金、人生と5つのジャンルにおける200の格言を収録しました。経営者、美容家としての視線から送る、厳しく、愛に満ちた珠玉の言葉が詰まっています。エムオン・エンタテインメント、1200円。