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心豊かに生きるヒント見つけてほしい 映画「うまれる ずっと、いっしょ。」 豪田トモ監督インタビュー

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心豊かに生きるヒント見つけてほしい 映画「うまれる ずっと、いっしょ。」 豪田トモ監督インタビュー

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「次は児童擁護施設を舞台にしたミュージカルを作りたい」と語る豪田トモ監督=2014年10月15日、東京都渋谷区(高橋天地撮影)  2010年に公開された豪田トモ監督(41)のドキュメンタリー映画「うまれる」は、このジャンルとしては異例の大ヒットを飛ばし、劇場によっては赤ちゃんを連れて見に行くことができるその上映スタイルも好評を博した。「うまれる」は、なかなか赤ちゃんを授からない夫婦たちの不妊治療にそっと寄り添い、彼らなりの答えを出すまでの葛藤の日々を丹念に追ったものだ。

 人生の意味学ぶ

 その続編「うまれる ずっと、いっしょ。」(ナレーション、樹木希林)は、テーマを不妊治療から人生の諸問題にまで裾野を広げ、解決策を模索する3つの家族の奮闘を通して、家族のつながりとは何かを問いかけている。「作品に登場するのは、自分と血のつながりがない幼い息子との関係構築に悩む若い父親、長年連れ添った愛妻を亡くした夫とその子供たち、重い障害があり、いつ死ぬか分からない赤ちゃんを必死に育てる夫婦です。難問に真正面から向き合う人たちの物語です」。続編のあらましをこう紹介した豪田監督は、心豊かに生きることができるヒントを見つけてほしいと願っている。

 前作の公開から10日後に生まれた娘の子育てから続編のヒントを得た。「親になると『きちんと子供を育てなければならない』という感情が芽生えます。僕は産休を取って一日中、娘と過ごしました。お風呂に入れたり、それはいろいろやりましたよ。でも、どのように育てればいいのか分かりませんでした。その後、僕自身が自分の人生としっかり向き合い、人生とは何かを理解していなければならないのだと気づきました。なぜならば、子育てとは赤ちゃんが分からないことを教えてあげなければならないからです」。そこで続編に登場した家族を紹介してもらい、彼らの葛藤をカメラ越しに見つめることで、人生の意味を学ぼうと考えた。

 胎内記憶と出会い

 豪田監督は大学を卒業後、30歳を目前に脱サラしてカナダで映像技術を学び、映像クリエーターや映画監督として名をあげた変わり種。青春時代は生きる意味などまるで考えたことがなかったというからまた面白い。「実は僕は両親と仲がよくなかったんです。でもある日、前作『うまれる』で描いた赤ちゃんの『胎内記憶』に出会った。つまり、赤ちゃんは自分が生まれる家庭を選んでいて、生まれた後もそのときの情景を覚えているというものです。『胎内記憶』が本当ならば、僕は自分と仲が悪い両親を選んだ意味を知りたくなりました」

 「生まれる」をシリーズ化したいと考えている。キリがいいから「生まれる」公開から30年、2040年までは撮影を続けたいそうだ。人間は悩みに事欠かないから、きっと多くの良作ができるに違いない。11月22日から全国順次公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS

 ■ごうだ・とも 1973年、東京都多摩市生まれ。中央大学卒。6年間のサラリーマン生活後、29歳でカナダへ渡り、4年間、映画修業。帰国後は映像クリエーターとして、テレビのドキュメンタリーなどを制作。初監督作の2010年「うまれる」は公開後、DVD化をせずに自主上映会を展開。14年8月現在、視聴者数40万人を突破。著書に「うまれる かけがえのない、あなたへ」など。

 ※映画紹介写真にアプリ【かざすンAR】をインストールしたスマホをかざすと、関連する動画を視聴できます(本日の内容は6日間有効です<2014年11月26日まで>)。アプリは「App Store」「Google Playストア」からダウンロードできます(無料)。サポートサイトはhttp://sankei.jp/cl/KazasunAR

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