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ベネズエラ 深刻モノ不足、買い物に指紋認証 大統領人気とり 安値統制政策が裏目

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ベネズエラ 深刻モノ不足、買い物に指紋認証 大統領人気とり 安値統制政策が裏目

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ベネズエラの首都カラカスのスーパーで指紋判定器に指を添える男性客=2014年9月25日(ロイター)  「21世紀の社会主義」実現を掲げる南米べネズエラで、豊富な石油収入があるにもかかわらず食料品などのモノ不足が深刻化している。価格統制している廉価な商品を隣国コロンビアで密売する例が多発しているのに加え、低迷する支持率を上げようと、ニコラス・マドゥロ大統領(52)が「メリークリスマス作戦」と名付けて玩具や洋服の値下げを商店に指示したことで店頭から商品が一気に姿を消したためだ。市民の間にはモノ不足への不満が急速に拡大しており、マドゥロ政権は政府系商店のレジに、顧客が転売目的で“二度買い”するのを防ぐための指紋判定器を設置するなど、対応策に躍起となっている。

 商品10%が隣国で密売

 品不足が目立つのは牛乳やコメ、コーヒー豆、トウモロコシの粉といった価格統制品。地元調査会社によれば、市民は通常の30%程度しか購入できない状況にある。

 石油収入が年間で1140億ドル(約13兆4000億円)にも上る世界有数の石油大国ベネズエラで、国民がひどいモノ不足にあえいでいることについて、米紙ウォールストリート・ジャーナルは「(貧しい)北朝鮮やキューバ並み」と、痛烈に皮肉っている。

 モノ不足の背景には、価格統制された低価格の品々を犯罪組織が国内各地で大量に購入した後、利益を得ようと隣国コロンビアの北部地帯などで密売していることがある。ベネズエラの経済専門家によれば、流出している価格統制品の割合は全体の10%以上という。

 マドゥロ政権はこれ以上の流出を阻止するため、コロンビアとの国境沿いにある検問所の夜間通行を禁止している。

 低調な農業投資も一因

 一方、農業分野に積極的に投資してこなかったことも、モノ不足の一因と指摘する声は多い。

 ベネズエラは同じ反米左派政権下の中米ニカラグアや、カリブ海に浮かぶジャマイカなどに石油を輸出する際、代金のかわりに農産物を受け取ることもある。このため、「農業分野を盛んにするという動機づけがベネズエラ国内で働きにくい状況にある」(駐カラカス外交筋)とされる。

 政府はここ数年、民間の土地を農地として国有化するなど、農業分野に急速に力を入れつつあるが、耕運機をはじめ農機具の整備も十分ではないという。

 国内ではモノ不足の影響で、インフレが着実に進行。8月末時点のインフレ率は63.4%(年率)にも上り、マドゥロ政権への風当たりは強まっている。昨年はクリスマスを前にした商品値下げ作戦で支持率を持ち直したマドゥロ氏だが、構造的な問題を解決しない限り、ただ「2匹目のドジョウ」を狙うだけでは期待する効果は得られそうにない。(ニューヨーク 黒沢潤/SANKEI EXPRESS

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