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白人警官また不起訴 NY怒り 黒人男性拘束時に首絞め死亡、数千人デモ
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米ミズーリ州ファーガソン 米ミズーリ州ファーガソンで丸腰の黒人青年を射殺した白人警察官が先週不起訴となり、全米各地で抗議デモや暴動が起きたのに続き、ニューヨーク・スタテン島で黒人男性の首を絞めて取り押さえ死亡させた白人警察官が3日、またも不起訴となった。ニューヨーク中心部のタイムズスクエア付近などで抗議デモが行われ、数千人が集まって、警察や司法への怒りの声を上げた。CNNテレビによると、約30人が逮捕され、米国に再び不穏な空気が漂っている。
米メディアによると、地元大陪審は、審理の対象となった警察官、ダニエル・パンタレオ氏について「起訴する合理的な理由がない」との結論を出した。
事件は7月に発生。たばこを違法販売した疑いでエリック・ガーナーさん=当時(43)=をパンタレオ氏が首を絞めて取り押さえ、数人の警察官と地面に組み伏せた。ガーナーさんは意識を失い、病院に運ばれたが死亡が確認された。ガーナーさんには呼吸器疾患の持病があった。ニューヨーク市警は内規で背後から首を絞めて取り押さえることを禁じている。
近くにいた人が一部始終を携帯電話で撮影し、米テレビなどで公開された。ガーナーさんが「息ができない」と訴えていたことから、警察の対応に批判が高まった。
不起訴決定を受け、バラク・オバマ大統領(53)は「(人種的な)少数派は、警察が自分たちの側におらず、公平に扱われていないと懸念している」と語った。司法省は人種差別を禁じた公民権法に抵触していないか、独自捜査する考えを示した。
しかし、ニューヨークでは不起訴決定直後から抗議デモが始まった。参加者は「正義が実現しなければ黒人に平和な暮らしは来ない」などと書かれたプラカードを持ち、次々に怒りの声を上げた。
この日、クリスマスツリーの点灯式が行われたロックフェラーセンター前を行進し、グランドセントラル駅にもなだれ込んだ。駅の構内や路上では、寝転がって抗議する「ダイ・イン」も行われた。
暴動に発展したファーガソンとは異なり、ニューヨークでは人種間の融合が進んでおり、デモには白人の姿も多く見られた。それでも白人と黒人の“見えない壁”はなお高い。
黒人の女子学生、シエラ・ラムソーさん(19)は、車を運転中、大麻を吸引していると疑われ、白人警官に停車を命じられた経験があり、「白人警官は人種差別主義者だ。私はファーガソンの暴動にだって理解を示す。“騒音”を作り出さなければ、人種差別が残る米社会が目を覚まさない」と話した。
黒人運動指導者のシャープトン師は3日、黒人市民が警察官に殺害される事件の続発を受け、首都ワシントンで13日に抗議の行進をすることを呼びかけた。
一方で、死亡した被害者の遺族は暴力的な抗議を望んでいないとし、デモを暴動に発展させないよう訴えた。
実際、抗議デモは多くの市民が遺族への同情を示したものだ。死亡した男性の妻で、6人の子供や孫を持つイーソー・ガーナーさんは「誰が(子供たちの)サンタクロースになってくれるの?」と涙をにじませた。(SANKEI EXPRESS)