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誠実に、誠意を持って接することができるかが大切 姜秀瓊監督 映画「さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~」
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台北生まれの姜秀瓊(チアン・ショウチョン)監督(アンプラグド提供) かつて父と暮らした能登半島で岬(永作博美)は焙煎コーヒー店を開業した。目の前にある汚い民宿で暮らすシングルマザーの絵里子(佐々木希(のぞみ))は仕事のため足しげく金沢へ通い、自宅は留守がち。退屈を持てあました2人の子供たちはコーヒー店を訪ね、次第に岬になつくようになり…。
台北生まれの姜秀瓊(チアン・ショウチョン)監督(45)の新作「さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~」は、相いれない価値観を持つ2人の女性が、次第に強い絆で結ばれていくまでの心の軌跡を丁寧に描いている。SANKEI EXPRESSのメール取材に応じたチアン監督は「現場は日本人ばかりでも、尻込みはしませんでした。作品がどんなテーマで、自分がどこまでできるのかという関心が先行したからです」と振り返った。
モデル出身の女優としてまだ発展途上にあり、初めて母親役に挑んだ佐々木とは、とことん意思疎通を図った。「脚本の読み合わせ段階で演技を練習してもらったり、役作りに関する意見交換です。佐々木さんからは『もっと宿題がほしい』『参考になる作品を教えてください』と求められ、やる気と意気込みが伝わってきました」
監督は女の友情の一つのあり方を提示したが、友情に男女の区別はないとの思いが強い。「友情で大切となるのは、相手に対し、誠実に、誠意を持って接することができるかという点に尽きます。まあ、女性の方がより繊細で、相手の心の深いところまで入っていって接している感じはしますが…」。2月28日、全国公開。(高橋天地(たかくに)/SANKEI EXPRESS)