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やせすぎモデル「Non」 起用に厳罰 フランス、月末に法案提出

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やせすぎモデル「Non」 起用に厳罰 フランス、月末に法案提出

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パリ・ファッション・ウイークのショーで最新モードを身にまとい歩くモデルたち=2015年3月9日、フランス・首都パリ(AP)  ファッションの都パリを首都とするフランスの議会に、痩せすぎたモデルをファッションショーに起用することなどを禁止する法案が提出されることになった。拒食症や過度のダイエットを助長する、やせ細ったスリムな体形が美しいという風潮に歯止めをかけるのが狙い。違反したモデルの雇用主に禁錮刑や罰金を科すことが盛り込まれた。業界からは反発の声が上がっているが、世界のファッションリーダーを自負するフランスで法案が施行されれば、女性の美しさに対する考え方やファッションの流行が大きく変わっていくきっかけにもなりそうだ。

 禁錮6月、罰金975万円

 「今年の終わりにはファッションショーのキャットウォーク(花道)から拒食症のモデルは消えているだろう」

 法案の提出者である与党・社会党(PS)所属の神経科医、オリビエ・ベラン議員(34)は、米CNNにこう語り、年内の施行に意欲を示した。

 欧米メディアの報道によると、法案はモデル事務所に対し体格指数(BMI)が一定以下のモデルの雇用を禁止するというもので、今月31日に医療保険制度改革法案の修正案として議会に提出される予定。具体的には、指数が「18」以上(標準値は「22」)であることを証明する診断書の取得や、定期的な体重測定などを義務付ける。BMIは体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割った数値。違反した雇用主に最高で禁錮6月の懲役刑と7万5000ユーロ(約975万円)の罰金が科せられる。

 このほか、過度なダイエットを奨励したり、痩せた体の写真を投稿したりするウェブサイトも禁止する。

 「拒食症の女性4万人」

 ファッション業界では、2006年にブラジル人モデルのアナ・カロリナ・レストンさん=当時(21)=が過度なダイエットの末に拒食症で死亡し衝撃が広がり、痩せすぎたモデルをめぐる議論が活発化。スペインやイタリア、イスラエルでBMIが一定以下のモデルをショーや広告に起用することを禁止する法律が成立。12年には米ファッション雑誌「ヴォーグ」が痩せすぎたモデルとは契約しない方針を表明した。

 フランスでも同様の法案の成立を目指したが、ファッション業界の反対で断念した経緯がある。このため、ベラン議員は、「フランスでは10代を中心に3万~4万人の女性が拒食症に苦しんでいる」と指摘。「商業活動のために栄養失調になり、自らの健康を危険にさらす人々を見るのは耐えられない」と、法案成立の必要性を訴えた。

 AFP通信によると、政府のマリソル・トゥーレーヌ厚生・女性権利大臣も、仏テレビで「モデルたちはよく食べ、健康を気遣うべきだ。モデルたちを美しさの手本とする女性たちへの重要なメッセージになる」と話し、法案支持を表明した。

 ファッション業界猛反発

 しかし、ファッション業界は相変わらず猛反発している。AFPによると、全仏モデル事業者組合は、フランスのモデル業界は競争力を失うとし、法案に反対する声明を発表。パリのモデルエージェントのトップも、「拒食症によって痩せすぎる女性もいるが、毎日たくさん食べても痩せたままの人もいる。物事をごっちゃにすべきではない」と不満を語った。

 日本や米国では、健康的な「ポッチャリ系モデル」が人気を呼んでいるのだが…。(SANKEI EXPRESS

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