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LGBTの就活手助け 経験談や企業紹介 支援団体、学生向けサイト開設
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性的少数者の支援に取り組む団体「ReBit」が開いたセミナーで参加者に話をする薬師実芳さん(右端)=2015年4月27日、東京都新宿区(共同) 性的少数者(セクシュアルマイノリティー)の支援に取り組む団体「ReBit」(東京)が、就職しようとする性的少数者の学生に向けたウェブサイト「LGBT就活」を開設した。働く先輩の声や理解のある企業を紹介し、就職に困難を抱えるとされる性的少数者に広く情報を届ける狙いだ。
「性的少数者というセクシュアリティー(性の在り方)以外の自分が見えない」「ばれると首になると心配していた」。4月下旬、ReBitが東京都新宿区で開いたセミナー。学生ら十数人が集まり、語り合った。
LGBTはレズビアンとゲイ、両性愛のバイセクシュアル、心と体の性が一致しないトランスジェンダーなどの総称。電通が4月、インターネットで20~59歳の7万人を対象に行った全国調査では7.6%に上った。
「セクシュアリティー以外の、この知識だけは(強みがある)とか、そういうものがない。やりたいことが見えなくなってきた」。恋愛の対象となる性を問わないパンセクシュアルの学生(21)はセミナーで、アイデンティティーと就職をどうつなげるかについて悩む様子を見せた。京都市内の大学に通い、戸籍は女性だが性認識はどちらでもない。「就活で自分が少数者であることを明かすか先生に相談したら、『言わない方がいい』と言われ、鬱になった」。就職するに当たり、手本となる人がいないと感じているという。
ReBitによると、就活では履歴書の性別欄でどちらに丸を付けるのか、男女どちらのスーツを着るのかといった葛藤を抱え、入社後もいじめを受けて退社するなど周囲の無理解に苦しむ例がある。就活段階でどこまで打ち明けていいのか悩む人は少なくない。
サイトは、LGBT向けの社内研修や就職説明会に取り組む企業のほか、就活イベントも紹介。インタビューではLGBTの社会人が、就活の経験や現在の職場のことを率直に語っている。
「好きな人の性別は問わない」と答えた女性は出版社勤務。自らの性の在り方を明らかにして就活していたが、否定的な反応をされたことも。「LGBTについて話すことで自分が消耗してしまうなら、無理に話さなくていいよう、別のネタを用意することも大切」とアドバイスした。
ReBit代表理事の薬師実芳さん(25)は、戸籍は女性だが男性として生活する。働くことに不安を感じていたが、楽しそうに働くLGBTの大人と会い「なぜこのことをもっと早く知ることができなかったのか」と思い、学生時代にReBitを立ち上げた。薬師さんは「セクシュアリティーが障壁となって諦めたり困ったりする人が多い」とする一方、「セクシュアリティーは自分の全てではなく一部でしかない。とらわれずに自分らしい働き方をしてほしい」と話した。(SANKEI EXPRESS)