ニュースカテゴリ:EX CONTENTS
スポーツ
【大相撲】狙い通りの正攻法 鶴竜、1敗守る
更新
すくい投げで照ノ富士(手前)を転がした鶴竜(かくりゅう)=2015年7月23日、愛知県名古屋市中区の愛知県体育館(森本幸一撮影) 大相撲名古屋場所12日目が23日、愛知県体育館で行われ、両横綱は譲らず1敗で首位を守った。白鵬はかど番の大関琴奨菊を肩透かしで退け、鶴竜は新大関照ノ富士との熱戦をすくい投げで制した。照ノ富士は3敗に後退。琴奨菊は大関からの転落に後がない7敗目を喫した。関脇栃煌山(とちおうざん)は連敗で痛い3敗目。
2敗力士が消え、2横綱を追う3敗は平幕の遠藤、嘉風(よしかぜ)を含む5人という展開になった。
鶴竜(かくりゅう)が持ち味を存分に発揮。照ノ富士の挑戦を正攻法で退けた。狙い通りの展開だったようで「自分で中に入れた。それが一番」と振り返る。低く当たって左前みつを引き、すかさず巻き替え。力が入るもろ差しで懐に入った。両かいなを抱えられたが、右外掛けでこらえる。土俵際で何度も寄り立て、最後は左を抜いて相手の体勢を崩し、右からすくって思い切りよく転がした。
地道なリハビリを経て復帰し、迎えた新大関との大一番。負けられない気持ちしかなかった。勝負後、「ここまで力がついているとは」と謙虚に相手をほめたが、これで照ノ富士とは4戦全勝。横綱と大関の格の違いがいかなるものかを結果で示した。白鵬と並んで後続に2差をつけ、藤島審判部副部長(元大関武双山(むそうやま))は「もうマッチレースだ」とみる。だが、鶴竜は「まだまだ早い」と賜杯への意欲は表に出さなかった。(SANKEI EXPRESS)