西郷隆盛という近代日本最大の謎 はたして西郷は何を黙したまま散ったのか 松岡正剛
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物語は西郷と大久保利通が兄弟のような日々をおくりながら対立していった宿命を追う。人物としては「私学校」をスパイした川路利良(かわじ・としよし)と、西郷の用心棒だった桐野利秋がよく描けている。ぼくは司馬には西郷を正面から扱うことができなかったのだと思う。しかし西郷が「ラストサムライ」であろうとしたことが、明治の群像に立体的な陰影をつけたので、司馬はそこを描いてこの長編を成功させた。(編集工学研究所所長・イシス編集学校校長 松岡正剛/SANKEI EXPRESS)

